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中京大-中部大 3回戦 観戦記(2024年春季愛知大学リーグ 優勝決定戦)

5月20日に名城大グランドで行われた中京大-中部大の3回戦。勝った方が優勝という大一番。素晴らしい試合になりました。

中京大
000002001|3 H11 E1
000001000|1 H6 E0
中部大

中京大
安藤(16)、高木(18)-森瀬

中部大
原田(21)、肥田(15)-清水

投手成績

中京大
安藤利玖 5回 79球 被安打4 四球3 三振2 失点0

高木快大 4回 52球 被安打2 四球1 三振3 失点1

中部大
原田暉大 5回0/3 76球 被安打7 四球1 三振2 失点2

肥田雄策 4回 45球 被安打4 四球1 三振1 失点1

(出場選手)

中京大
9加藤(3)→R杉浦→9 D鈴木(23) 8秋山(1) 4桑原(10) 3川瀬(5) 7狩俣(24) 2森瀬(22) 5金沢(33) 6福岡(6)

中部大
7田澤(5) 4水野(7) D村木(10)→R橋本(6) 2清水(1) 3猪熊(3) 9木下(8)→H井手(24) 8梅田(26)→H村上(29) 6宮下(28) 5佐野(39)

(試合経過)

2回表、先頭の5番川瀬が2ベース。6番狩俣のバントが3塁封殺。7番森瀬がゲッツーとなり、3人で終了。0-0
5回裏、1死1,2塁から2番水野の右中間への当たりをセンターの秋山が好捕。2塁ランナーが飛び出してしまい戻れずにダブルプレーに。中部大はチャンスを逸します。
6回表、先頭の2番鈴木がヒット。3番秋山の初球にスタートを切って2塁を間一髪セーフ。無死2塁から3番秋山がタイムリー2ベース。更に4番桑原もヒットで無死1,3塁となったところでピッチャー交代、肥田。5番川瀬が初球を捉えてタイムリー。6番狩俣が四球を選び無死満塁。7番森瀬が3ゴロホームゲッツー。8番金沢が遊邪に倒れ2点で終了。中京大が2点を先制。2-0
6回裏、ピッチャー交代、高木。1死から4番清水がフォークを捉えてレフトへソロホームラン。2-1
8回裏、2死から3番村木がヒット。4番清水は四球。2死1,2塁から5番猪熊が一邪に倒れ得点ならず。
9回表、1死1塁から9番福岡が送って2死2塁。1番加藤がタイムリー2ベース。大きな3点目を中京大があげる。3-1
9回裏、高木が三者凡退。最後は三振に斬って試合終了。
中京大が5季ぶり、43回目の優勝を決めました。大学選手権は6年ぶりの出場を決めました。

総評

中盤までは一進一退。どちらにもチャンスがある、という中で0-0で試合が進みました。

一つポイントになったのが5回裏、1死1,2塁から2番水野選手の右中間よりのセンターへの大きなフライ。打った瞬間は抜けたと思ったのですが、これを秋山選手が一直線に落下点に走って好捕。2塁ランナーも抜けたと思ってしまったようで、3塁ベース付近まで進んでおり、慌てて2塁へ戻るもボールが先に戻ってゲッツーに。中部大にとっては痛いプレー。中京大にとっては勢いに乗れるプレーになりました。

そして6回表、先頭の1年生、鈴木選手がヒットで出塁。ここでまたもビッグプレーが。3番秋山選手の初球に鈴木選手がスタートを切って、2塁はきわどいタイミングながらセーフで盗塁成功。これ、半田監督に伺ったらノーサインというか、行けたら行けと普段言っていた中でのプレーだったそう。このチャンスで先ほどファインプレーをした秋山選手が今度は打撃で左中間を破るタイムリー2ベース。この後中部大も無死1,3塁で継投に入るも5番川瀬選手がタイムリーを放ち2点目。この後高木投手が控える中京大にとっては大きな2点となりました。

ただ、ここからの中部大の戦いもお見事。無死満塁の大ピンチでしたが、2番手の肥田投手がホームゲッツーと内野フライで2点で食い止め、その裏からマウンドに上がった中京大の高木投手から清水選手が見事なホームラン。1点差に詰め寄ります。

8回裏の攻防も見ごたえがありました。2死無走者から3番村木選手がヒット。4番清水選手はここまでホームランを含む2安打1四球。どうするかと思いましたが中京大バッテリーは無理をせずに四球。得点圏にランナーが進み、逆転のランナーを出しても点を与えない可能性を選択。そして5番猪熊選手を打ち取ってピンチ脱出。9回表の加藤選手のダメ押しタイムリー2ベースにつなげました。

中京大にとっては5回まで0点で抑えてくれた安藤投手の好投も大きな要因でした。4年生になるまで公式戦で登板もなく、高校も普通の公立高校である安城南出身。そんな投手が全国のかかる、優勝のかかる試合で快投を見せる。これも大学野球の良さだな、と感じる投球でした。

中京大は秋は何度も優勝しながら、春は6年ぶりの優勝。久しぶりの全国の舞台となります。4年生が少ないながらもまとまりがあり、下級生に好選手が多いチーム。全国でも勝てるチームかな、と思いますので、精いっぱい、戦ってきてほしいですね。

こういう優勝シーンを撮れるのはうれしいです。

ピックアップ選手

中京大 秋山 俊 外野手(仙台育英 3年)

3番センターで出場。6回表の先制タイムリー2ベースが見事でしたが、その前の回の守備での好捕。これが大きかった。やや左中間よりの守備位置から、右中間に抜けたと思った打球に追いつく。これがなかったら全然違う展開になっていた。そこ流れに乗って打った打球も完璧なあたり。勝利の立役者の一人でした。

中京大 鈴木 湧陽 内野手(松商学園 1年)

2番DHで出場。6回表、先頭バッターでヒット。そこから秋山選手の初球にスチール。これを決めたのが大きかった。特にサインではなかったと聞いてさらにびっくり。アウトになったら何言われるか分からない場面。ここでスタートを切れる度胸とベンチの後押しが素晴らしかったです。なにより決めた鈴木選手が素晴らしい。

中京大 安藤 利玖 投手(安城南 4年)

先発して5回まで無失点。毎回ランナーは出しながらも、動くまっすぐと小さい変化球で相手に会心の当たりは許さず。大舞台の経験がないのを心配しましたが、問題なく4年生として役割をしっかりと果たしました。

中京大 高木 快大 投手(栄徳 3年)

6回裏に2点リードをもらって満を持してマウンドへ。いきなり清水選手に一発を浴びますが、そこからしっかりとエンジンをかけなおして、以降は1安打1四球で抑えきりました。開幕試合でパーフェクト。中京大の今季は高木投手に始まり高木投手で終わりましたが、やはり一番の立役者ですね。

中部大 清水 智裕 捕手(大垣日大 4年)

4番捕手で出場。6回裏に高木投手からホームラン。今季3本がいずれも好投手から(愛工大中村投手、名城大岩井投手)。こういう大事な試合で打つスター性は天性のものかもですね。一方盗塁阻止という部分では2度とも許す。6回の鈴木選手を刺せなかったのは痛かった。

中部大 原田 暉大 投手(名古屋国際 3年)

先発して5回まで無失点。今季はリリーフで2度登板しただけで、先発は昨年の全日本大学選手権以来。そう考えると5回まで0で抑えたことは御の字。堀田監督の勝負手の一つだったかもですね。6回表に一気にやられてしまったのが誤算と言えそうですが、原田投手はよく投げたと思います。

中部大 水野 塁偉 内野手(大垣商 4年)

2番セカンドで出場。2安打のマルチ。5回の右中間への当たりも打った瞬間は先制タイムリーだと思いました。打撃は素晴らしかった。

中部大 肥田 雄策 投手(聖隷クリストファー 3年)

6回表、無死1,3塁からマウンドへ。直後にタイムリーを浴びましたが、その後さらに無死満塁という絶体絶命のピンチをホームゲッツーと遊邪でしのぐ。9回表の1点が重かったですが、責められないかなと。

中京大の半田監督、桑原主将の談話
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