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栄徳-東邦 観戦記(2024年秋季名古屋地区2次トーナメント)

8月21日に春日井球場で行われた栄徳-東邦の観戦記です。
負けると県大会の進出が無くなる瀬戸際の試合。9回にとんでもないドラマが待っていました。。

栄徳
001002008|11 H11 E1
210200014|10 H16 E1
東邦

栄徳
大石(1)-中村

東邦
宇佐美(8)、糸魚川(19)、小島(10)、三輪(11)-中山

投手成績

栄徳
大石惟仁 9回 135球 被安打16 四球3 三振2 失点10(自責点9)

東邦
宇佐美晴己 4回 60球 被安打2 四死球2 三振4 失点1

糸魚川佳大(1年) 2回 32球 被安打4 四球0 三振3 失点2

小島幹登(2年) 2回1/3 67球 被安打4 四死球6 三振4 失点7

三輪海斗(2年) 2/3 15球 被安打1 四球0 三振0 失点1

(出場選手)

栄徳
8河合 3荒田 5山田 7生田 1大石 4荒井 2中村 9吉口→H後藤→9 6加藤→H里見→R間瀬→6

東邦
6瀬木→4 9早川(16)→7 3近藤 8朝倉(9)→9 2中山 5杉浦 7金原→1糸魚川(19)→H秦→1小島→1三輪→H金本誠 4久保→6金本凱 1宇佐美(8)→8

(試合経過)

1回裏、1死2塁から3番近藤がタイムリー2ベース。4番朝倉がタイムリー3ベース。東邦が2点を先制。
2回裏、2死1,2塁から2番早川がタイムリー。3-0
3回表、無死満塁から1番河合の併殺打の間に1点。3-1
4回裏、1死2,3塁から1番瀬木の3ゴロの間に1点。2番早川のタイムリー。5-1
6回表、1死満塁から6番新井が2点タイムリー。5-3
8回裏、2死2塁から8番久保がタイムリー3ベース。6-3
9回表、無死満塁から1番河合に押し出し四球。1死満塁から3番山田稜がタイムリー。4番生田に押し出し死球。5番大石にも押し出し四球。ここでピッチャー交代、三輪。6番新井が走者一掃の3点タイムリー3ベース。7番中村のスクイズが成功。この回打者11人で8点取って大逆転。11-6
9回裏、早川、近藤の連打と四球で無死満塁。5番中山がタイムリー。6番杉浦の遊ゴロゲッツーコースを弾いてタイムリーエラー。代打金本誠がタイムリー。8番金本凱が犠牲フライ。1点差に詰め寄るも後続が倒れ試合終了。11-10で栄徳が大逆転勝ちをおさめ、県大会進出を決めました。

総評

8回裏に東邦が久保選手のタイムリー3ベースで加点をして3点リードに。これで試合は決まったと思いました。

ただ、7回表からマウンドへ上がっていた東邦の小島投手が、7回、8回と抑えてはいたものの投球そのものは不安定だったので、栄徳にもチャンスはあるかな、とは思っていました。その部分が出てしまい、無死満塁から押し出し。1死からタイムリーと連続押し出し四死球で栄徳が逆転。ここで三輪投手にスイッチしたものの、三輪投手が走者一掃の3点タイムリー3ベースとスクイズを決められて計8点。
栄徳の攻撃も素晴らしかったですが、東邦は投手陣の不安が最後に出てしまいました。

というのも、夏に準決勝で好投した久田投手は背番号1でベンチに入ってはいたものの登板無し。もう一人加藤投手という球の速いピッチャーがいるのですが、こちらはベンチ外。小島投手は不安定だったのですが、ぎりぎりまで引っ張るしかなかった状況だったのが痛かったですね。

ただ、5点ビハインドからの東邦の猛攻もすごかった。栄徳は栄徳でエースの大石投手と心中するしかない形。2点差まで迫られて尚も無死満塁という状況は、さすがに東邦がひっくり返すかと思いました。

ここで東邦の金本凱選手がセンターへ犠牲フライ。この時にセンターの河合選手がサードに投げて2塁ランナーの進塁を阻止したプレーが何気なファインプレーでした。どうしても失点を防ぐためにホームに投げがちなところですけど、栄徳側が冷静に戦えていた証で、それが1点リードで逃げ切れた要因に感じました。

大石投手もこのアウト1つで落ち着いたと試合後振り返りましたが、そこから2人の打者を打ち取って試合終了。エースとして抑えきった姿は素晴らしかったですね。

とにかく勝つか負けるかで天国か地獄かという試合。栄徳はこういう試合を勝ち切ったことがこれからにつながっていきそう。

逆に東邦は短い秋となってしまいました。投手陣の不安がそのまま出てしまった形に。ここから来年に向けてどう立て直していくか。チームの柱となる選手に出てきてほしいところですね。

ピックアップ選手

栄徳 新井 紫煌 内野手(2年)

6番セカンドで出場。2安打がいずれもタイムリーで5打点。9回表に3点タイムリー3ベースは勝利を大きく引き寄せる一打となりました。

栄徳 大石 惟仁 投手(2年)

病み上がりで1次では投げられない試合もあったとか。この試合に照準を合わせてきたとのことでしたが、MAX132㎞と本来の球威ではなかった印象。それでも東邦打線相手に粘り強くなげて、5回以降はある程度落ち着いて投げることが出来ていました。最終回も気迫で抑えきってチームを勝利に導く姿はまさにエースという感じでした。

栄徳 山田 稜真 内野手(2年)

3番サードで出場。5打数4安打とヒットを打ちまくり、広角に打てる打撃技術が光りました。守備での動きもよかった。

栄徳 生田 悠人 外野手(2年)

4番レフトで出場。2安打のマルチで9回には押し出し死球でつなぐ。大石投手とW主将でチームを引っ張ります。

東邦 早川 諒 外野手(2年)

2番ライトで出場。途中からレフト。4打数4安打1犠打と全打席で出塁。左右に打ち分ける打撃が光りました。

東邦 近藤 匠 内野手(2年)

3番1塁で出場。2安打のマルチで先制のタイムリー2ベースを放つ。

東邦 宇佐美 晴己 投手・外野手(2年)

先発して4回を2安打1失点。無死満塁のピンチをゲッツーの1点にしのいで、相手に流れを渡さない投球が光りました。MAX131㎞とまずまずの球威。降板後はセンターに入って活躍しました。

東邦 朝倉 大空 外野手(2年)

初回にタイムリー3ベースを放つ。意外と足の速さもあり、能力の高さが目立つ。

栄徳 山下監督 大石投手談話
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