桜丘-高蔵寺 観戦記(2024年秋季愛知県大会)
9月7日に小牧球場で行われた第3試合、桜丘-高蔵寺の観戦記です。
すでに注目を集める芹澤投手が桜丘相手にどういう投球をするか、楽しみに観戦しました。
桜丘
000000800|8 H8 E1
000020000|2 H4 E0
高蔵寺
桜丘
澤田(1)、宮原(10)、福井(9)-竹下
高蔵寺
芹澤(1)、大槻(5)、田淵(16)、杉森(20)、五戸(11)-大坂
投手成績
桜丘
澤田我暉 5回 70球 被安打2 四死球2 三振5 失点2
宮原啓斗(2年) 1回 17球 被安打2 四球0 三振1 失点0
福井晴太 3回 35球 被安打0 四球0 三振4 失点0
高蔵寺
芹澤大地 6回 90球 被安打2 四球1 三振10 失点0
大槻泰雅(2年) 1/3 21球 被安打4 四球2 三振0 失点6
田淵弘人(1年) 0/3 11球 被安打2 四球1 三振0 失点2
杉森嘉翔 1回2/3 20球 被安打0 四球0 三振1 失点0
五戸夏輝(2年) 1回 17球 被安打0 四死球2 三振1 失点0
(出場選手)
桜丘
6河合 4川上→4佐藤(12) 2竹下 7井戸 9福井→1 3浜口 5佐野 1澤田→1宮原(10)→H鈴木(13)→R密居(15)→9 8土井
高蔵寺
5大槻→1→1田淵(16)→4 4木村→1杉森(20)→H横山(13)→1五戸(11) 2大坂 9熊崎(7)→7 8水野(18)→8松尾(8) 6山田 3安藤 7花村(17)→5松井(15) 1芹澤→9→9吉田(9)
(試合経過)
5回裏、1死1塁から7番安藤がタイムリー3ベース。更にワイルドピッチで1点。高蔵寺が2点を先制。2-0
6回裏、ピッチャー交代、宮原。
7回表、ピッチャー交代、大槻。1死満塁から代打鈴木が走者一掃の3点タイムリー3ベース。1死1,3塁から1番河合がタイムリー。ここでピッチャー交代、田淵。1死1,3塁から2番川上のセーフティスクイズが成功(野選)。1死満塁から4番井戸が3点タイムリー3ベース。1死1,3塁でピッチャー交代、杉森。この回8点。8-2
7回裏、ピッチャー交代、福井。
9回表、ピッチャー交代、五戸。
桜丘が逆転で高蔵寺を下しました。
総評
まずは芹澤投手がすごかった。初回から145km/hを連発し、1球146km/hをマーク。初回から2奪三振を奪うと、2回表は2死からセンターが転んで逸らした3ベースのランナーを置いてきっちりギアを上げてピッチャーフライ。4回表にも抜いたストレートを先頭の川上選手に捉えられ3ベースとされるも、そこから3番竹下選手を三振。4番井戸選手を遊ゴロホーム封殺。5番福井選手を3ゴロに打ち取ってピンチを脱出。中盤でも145km/hをマークするなど、6イニングを投げて10奪三振。桜丘打線を圧倒する投球を見せました。
ただ、6回が終わって7回表に入るところで芹澤投手は降板しレフトへ。この交代について、河原監督は試合前から決めていたとのこと。本人の負担、連戦となる日程を考慮し、両方勝つためにこの継投で臨みましたが、結果的にはリリーフの大槻投手が捉えられ一気に逆転を許し、大量8失点。なんとかリードして9回に再登板という目論見だったそうですが、上手くいきませんでした。ただ、この交代は支持したいですね。もちろん勝たないと明日はないというのも当然そうなのですが、彼のポテンシャルを考えると、無理はしてほしくないと思うのも事実。最後まで引っ張れば勝ったかもですが、翌日の試合は厳しくなりますし・・・。ただ、やはり芹澤投手の後のピッチャーというのは難しい。大槻投手も公立の中では好投手と言えそうなレベルなのですが、相手からするとそれまでの感覚から打ちやすいスピードに感じてしまう。最後投げた杉森投手、五戸投手といったスピードはあまりない変則投手の方が上手くはまりそうですよね。
打線が課題という高蔵寺でしたが、上手く2点を先制できました。結構体格のいい選手は多いですし、これから伸びてくる可能性も感じる野手陣。守備もミスは少なかったですし、これからも強い相手と戦うことが多いでしょうから、その経験を生かしていってほしいですね。
桜丘は正直芹澤投手には完敗といっていい内容でした。ただ、それでも5回、6回は粘って球数を投げさせましたし、7回表にピッチャーが代わったところで、ここが勝負どころと気持ちを入れて一気に攻略した。この強さは本物かなと思いました。
ピッチャーも最後に投げた福井投手はまだ投手経験が1ヵ月とのことですが、MAX139km/hをマーク。こういうピッチャーがいるところが私学の強みですね。
1年生の河合選手は鋭いスイングを見せていましたし、スタメンに1年生が5人名を連ねる若いチーム。これからの成長も含めてまだまだ強くなっていきそうなチームと感じました。
ピックアップ選手
桜丘 河合 智哉 内野手(1年)
1番ショートで出場。唯一と言っていいくらい、芹澤投手のまっすぐに振り負けないスイングを見せていました。7回表にはタイムリーを放ち勝負強さを発揮。将来性を感じる選手です。
桜丘 福井 晴太 投手・外野手(2年)
7回からマウンドへあがりMAX139km/hをマークするまっすぐで押しまくる。まだ投手歴1ヵ月と聞いてびっくり。この先の投手としての可能性を感じる投手でした。
桜丘 川上 遼人 内野手(1年)
2番セカンドで出場。第2打席で芹澤投手の少し抜いたとはいえまっすぐを捉えてレフトオーバーの3ベース。1年生であれだけ捉えられるのは素晴らしい。
桜丘 澤田 我暉 投手(1年)
先発して5回を2失点。130km/hをマークしてコントロールの良さを生かして5奪三振。まだ伸びそうな1年生右腕。
桜丘 鈴木 悠太 選手(1年)
7回表に代打で登場し貴重な3点タイムリー3ベース。勝負強さを発揮しました。
高蔵寺 芹澤 大地 投手(2年)
初回にいきなり145km/h、146km/hを並べ、2奪三振。そこから5回までに2度ピンチがあるも、しっかりとギアを上げて抑える等、投球の幅も見せました。夏から変化球の使い方や良さが増して成長。圧巻のパフォーマンスでした。
高蔵寺 安藤 豪亮 内野手(2年)
7番1塁で出場。5回にランナーを置いて3ベースを放ち先制点をもたらし、暴投で2点目のホームを踏みました。身体も大きく長打力がありそうな選手。
高蔵寺 杉森 嘉翔 投手(1年)
7回裏に4番手で登板するとカーブを駆使して1回2/3をノーヒットに抑える。球は速くないものの特徴を生かしてチームにとっては大きな可能性を示す投球を見せました。
桜丘杉澤監督、高蔵寺河原監督談話
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