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愛工大名電-中部大春日丘 観戦記(2024年秋季愛知県大会)

9月14日に春日井球場で行われた3回戦の第2試合、愛工大名電-中部大春日丘の観戦記です。
中部大春日丘は享栄を破り勢いに乗りたいところ。私学4強を連続撃破なるか注目して観戦しました。

愛工大名電
0000000020|2 H5 E1
1000000101|3 H6 E1
中部大春日丘
(延長10回タイブレーク)

愛工大名電
鈴木来(11)、礒田(1)-岡本

中部大春日丘
服部(1)、水野(3)、横田(7)、水野(3)、横田(7)-正山

投手成績
愛工大名電
鈴木来雅 2回2/3 56球 被安打1 四死球3 三振2 失点1

礒田桜士朗 6回2/3 126球 被安打5 四死球6 三振5 失点2(自責点0)

中部大春日丘
服部圭真 7回 88球 被安打4 四球0 三振4 失点0

水野拓海(2年) 1回 17球 被安打0 四死球3 三振1 失点1

横田鉄伸(1年) 2回 16球 被安打1 死球1 三振0 失点1

(出場選手)

愛工大名電
6鈴木真 4鈴木亮(16) 7吉田 5清水 9井利元(19) 3杉山→H倉知(4)→3久保山(15)→H鈴木悠(17)→R藤井(13)→3岡(10) 2岡本 1鈴木来(11)→1礒田(1) 8柳本→H矢野(18)→9山崎(9)

中部大春日丘
5仲 4玉井 9安藤→1横田(7)→9→1 7森島 3水野→1→9→1→9菊本(17)→H竹島(15)→9鵜飼(18) 8佐藤 2正山 1服部→3福田(13) 6杉山

(試合経過)

1回裏、1死1塁から3番安藤がタイムリー2ベース。中部大春日丘が先制。1-0
3回裏、2死1塁、4番森島の2-2のカウントでピッチャー交代、礒田。
8回表、無死1,2塁でピッチャー交代、水野。9番山崎がバント失敗3塁封殺。1番鈴木真が犠打。2番鈴木亮が三振で得点ならず。
8回裏、1死満塁から7番正山が押し出し死球。2-0
9回表、無死1塁でピッチャー交代、横田。1死1,2塁でピッチャー交代、水野。1死満塁から7番岡本が押し出し四球。ここでピッチャー交代、横田。8番礒田に押し出し死球。1死満塁から3塁ランナーが牽制で誘い出されアウト。2死2,3塁から9番山崎が遊ゴロに倒れ、同点止まりに。
延長タイブレークに突入。
10回表、無死1,2塁から1番鈴木真のバントはキャッチャー前の小フライ。これを1バウンドさせて3塁送球。そこから5-4と渡ってダブルプレー。2番鈴木亮もバントをするも3ゴロとなり、愛工大名電は無得点。
10回裏、無死1,2塁から6番佐藤が犠打。7番正山と勝負にいくも結局死球。1死満塁から8番福田がまっすぐを捉えてレフトへヒットを放ちサヨナラ勝ち。
中部大春日丘がベスト8進出を決めました。

総評

中部大春日丘は先発の服部投手が好投。130km/h前後のまっすぐを中心に緩急を使って愛工大名電打線に的を絞らせず。スライダーの切れの良さも目立ちました。

8回裏に名電にミスが出て、1死満塁となり、7番正山選手は2-2と追い込まれながら死球となり押し出し。これで2点差となったので、勝負あったかと思いましたが・・・。

中部大春日丘は9回表の継投について、齊藤監督は采配ミスだったと振り返りました。この日は水野投手が不安定で、ボールが引っかかったり抜けたりと定まらず。そんな中、先頭バッターに四球を出したところで横田投手にスイッチ。ここからヒットとバント失敗で1死1,2塁となったところで再度水野投手をマウンドへ。齊藤監督は水野投手で締めると決めていて、この継投になったそうですが、やはり水野投手の不安定さは治らず、死球、四球で押し出し。その後横田投手に再び戻すもまたも押し出し死球で同点。しかし勝ち越し点は許さなかったことが結果的に大きかった。

延長10回表のタイブレークを相手のバント失敗と正山捕手の好プレーでしのぐと、10回裏にしっかりとバントを決めて、満塁から8番に入っていた福田選手のサヨナラタイムリーで勝利。予選で向陽に敗れてから苦しい試合をものにしてきた中部大春日丘が、愛工大名電との競り合いを制しました。

愛工大名電は初回からちょっとおかしかった。最初の3人は全員バント。2回表は全員初球打ち。この後もバントがやたら多く、それがことごとく決まらない。結局12度バントがあって有効だったのは3回の無死1塁からの犠打のみ。以前のバント野球に戻したような印象すらありました。

10回表のタイブレークでのバント小フライは中部大春日丘の正山選手の機転が素晴らしかった。1バウンドさせて、2-5-4と渡ってのダブルプレー。これが勝利を呼び込んだといっても過言ではないスーパープレー。

全体的に打線が迫力なく、それがこういう作戦にいきついたようには感じました。

礒田投手はややコントロールが不安定で、終盤は疲れも見えていました。最後のサヨナラにはそれも影響した印象。

そもそも愛工大名電は打てるように出来る環境はあると思うので、冬の間にガラッと変わったチームを見れることを期待したいですね。

中部大春日丘は4強を連破して勢いに乗りたいところ。次も甲子園経験校の至学館が相手。ここでもしぶとく戦いたいですね。

ピックアップ選手

愛工大名電 岡本 力哉 捕手(2年)

7番捕手で出場2安打とマルチ。肩もまずまずで身体能力高そうな選手。注目したい選手ですね。

愛工大名電 鈴木 来雅 投手(2年)

先発して3回途中1失点。まっすぐは130km/h後半をマークし、伸びそうな投球を見せる。追い込んでから決め球で少し苦労しました。

愛工大名電 礒田 桜士朗 投手(2年)

左で137km/hをマーク。スライダーの切れもあり、ランナーを出しながらも気迫で抑えていく。終盤はちょっと疲れもあって抜け球も増えていました。それで踏ん張り切れず。

中部大春日丘 服部 圭真 投手(2年)

先発して8回途中まで投げて無失点。130km/hくらいの球速でしたが、緩急がよく、特にスライダーが中盤以降よかった。

中部大春日丘 森島 光星 外野手(2年)

4番レフトで出場。かなりマークされて、インコースを徹底的に攻められるも、6回にはヒットを放ち対応力も見せる。雰囲気のある選手。

中部大春日丘 安藤 夏希 外野手(2年)

3番ライトで出場。初回にタイムリー2ベースを放ち、思い切りの良さを見せる。

中部大春日丘齊藤監督、福田選手談話
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