愛知野球通信+

名古屋たちばな-豊川 観戦記(2024年秋季愛知県大会)

9月16日に刈谷球場で行われた準々決勝の第2試合、名古屋たちばな-豊川の観戦記です。
組み合わせ前に県で1,2を争うチームと評価したチーム同士の対戦。名古屋たちばなペースで進む試合になりました。

名古屋たちばな
010100100|3 H6 E0
000000000|0 H6 E3
豊川

名古屋たちばな
中島(13)、織田(20)、石川(1)-三上

豊川
中西(1)、平野(10)-上江洲

投手成績

名古屋たちばな
中島稜太(2年) 5回1/3 81球 被安打6 四球2 三振1 失点0

織田優太 1回2/3 23球 被安打0 四球1 三振2 失点0

石川萬才 2回 48球 被安打0 四球3 三振5 失点0

豊川
中西浩平 7回 104球 被安打6 四死球4 三振7 失点3

平野将馬 2回 27球 被安打0 四球1 三振0 失点0

(出場選手)

名古屋たちばな
4深田(16) 8永田 5野々垣 6淺井 3伊藤 9金竹 7安江 1中島(13)→1織田(20)→1石川(1) 2三上

豊川
8林優 9八木 2上江洲 3國立 5北田 7木村 6林朔 1中西→1平野(10)→H山田(13)→R國島(18) 4山本→H竹内(16)→4柴山(14)→H鈴木(19)

(試合経過)

1回裏、2死1,2塁から4番國立のヒットで2塁ランナーがホームを狙うもタッチアウト。豊川は先制ならず。
2回表、1死2塁から淺井が3盗を決め1死3塁。すかさず6番金竹がエンドランを決めて遊ゴロの間に1点。名古屋たちばなが先制。1-0
4回表、1死1塁から4番淺井がタイムリー2ベース。2-0
6回裏、1死1塁のところで中島が足の痙攣を訴えて結局交代、織田。ここをしっかりと抑えます。
7回表、1死1,3塁から9番三上のカウント2-1からエンドランを仕掛け、2塁横を抜けるタイムリー。3-0
8回表、ピッチャー交代、平野。
8回裏、ピッチャー交代、石川。
9回裏、2死無走者から石川が三者連続で四球を与え満塁。1番林優にも3-1まで行くも、結局見逃し三振。名古屋たちばなが秋は2011年以来のベスト4入りを決めました。

総評

試合としては名古屋たちばなの3投手による完封が見事でしたが、先発の中島投手は毎回ランナーを背負うピッチング。それでもバックのしっかりとした守りと無駄な四球は出さないことでしっかりと抑えていきます。

豊川の中西投手もMAX144km/hをマークして、内容は悪くなかった。しかし、そんな中西投手から名古屋たちばなが足を絡めて2回表に3塁ランナーからのギャンブルゴーを決めて先制すると、4回表には4番の淺井選手のタイムリー2ベース。7回表にも1死1,3塁から9番三上選手がエンドランでしっかりと転がしてタイムリーに。技ありの点の取り方で豊川から3点をもぎ取り、こういうしぶとい攻撃も出来るという部分で、より強さを感じました。

6回途中、アクシデントで織田投手にスイッチした形でしたが、この織田投手が6回裏をしのぐと、7回裏は素晴らしい球で2奪三振を奪い、無失点をキープ。

これだけのピッチングをしながら石川投手に交代出来る名古屋たちばなの投手陣の分厚さも驚かされましたが、石川投手も142km/hをマークして、2回で5奪三振。最後は四球でひやひやしましたが、抑えきって秋のベスト4入りを決めたという試合になりました。

名古屋たちばなは投手陣がこれで3試合で1失点と素晴らしい投球をみせます。それぞれタイプが違いますし、この後も大きな武器になりそう。織田投手の復活も大きいですし、秋は初の東海大会、そして選抜に向けて楽しみになる勝利でした。

豊川もここで負けるにはもったいないチームでした。中西投手、平野投手ともにMAX144km/hをマーク。内容も悪くなかった。

打撃陣もチャンスは作っていましたが、なかなか先頭バッターが出ずにプレッシャーをあまりかけられなかったのが惜しかった。

この試合に限っては、去年のモイセエフ選手のように、困ったらなんとかしてくれる打者がいたら違ったかもしれませんね。

ピックアップ選手

名古屋たちばな 淺井 太介 内野手(2年)

4番ショートで出場。1点目は四球で出て、犠打の後3盗を決めて、ギャンブルゴーで1点。4回にはタイムリー2ベースを放ち、2得点に貢献。安定した守りでもチームを支えました。

名古屋たちばな 織田 優太 投手(2年)

6回裏、1死1塁でマウンドへあがり、1四球は1つ出したもののピンチを抑えると、7回裏は2奪三振。MAX142km/hをマークし、糸を引くような速球は目を引きました。

名古屋たちばな 三上 颯 捕手(2年)

9番捕手で出場。7回表にタイムリーを放ち、ダメ押し点となる3点目をあげました。守りでも3投手の継投を支えました。

名古屋たちばな 石川 萬才 投手(2年)

8回からマウンドへあがり、三者三振。9回裏に2死から3連続四球を出しましたが、最後フルカウントから見逃し三振に斬って勝利。142km/hと球威がありました。

豊川 中西 浩平 投手(2年)

先発して7回を3失点。7回に3連打で1点を失いましたが、最少失点で踏ん張りましたし、打たれたというよりは上手く点を取られた印象です。MAX144km/hをマーク。

豊川 林 優翔 外野手(2年)

1番センターで出場。2安打とマルチ。センターへ打ち返す打撃が光りました。

豊川 平野 将馬 投手(2年)

8回からマウンドへあがり、2イニングを無安打(1四球)で無失点。平野投手もMAX144km/hをマーク。球威がありました。

名古屋たちばな鈴木監督、織田投手談話
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