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王子-ホンダ鈴鹿 観戦記(2024年日本選手権東海地区最終予選)

9月17日に岡崎レッドダイヤモンドスタジアムで行われた第1代表トーナメントの準決勝第2試合、王子-ホンダ鈴鹿の観戦記です。
王子はエースの近藤投手、ホンダ鈴鹿は2年目の川原投手が登板しました。

王子
000230010|6 H12 E1
005000000|5 H8 E0
ホンダ鈴鹿

王子
近藤(19)、宮崎(21)、浅井(14)-細川、横山

ホンダ鈴鹿
川原(15)、漢人(13)、竹内(11)、花城(20)、田中(24)-岡澤

投手成績
王子
近藤均(福知山成美-関西大 12年目) 2回2/3 50球 被安打6 四死球2 三振1 失点5

宮崎隼輔 3回 54球 被安打1 四球1 三振2 失点0

浅井佑介 3回1/3 47球 被安打1 四球0 三振2 失点0

ホンダ鈴鹿
川原嗣貴(大阪桐蔭 2年目) 4回 74球 被安打4 四死球3 三振2 失点2

漢人友也(常葉大菊川-中京大 2年目) 0/3 13球 被安打1 四球2 三振0 失点3

竹内諒(松阪-早稲田大 8年目) 2/3 16球 被安打1 四球0 三振1 失点0

花城凪都 2回1/3 35球 被安打4 四球0 三振1 失点0

田中大聖(鶴岡東-太成学院大 1年目) 2回 26球 被安打2 四球1 三振1 失点1

(出場選手)

王子
5山口(4) 6前田(5) 3平野(10) 7吉岡(6) D神鳥(25) 9横井(1)→8大杉(3) 8山ノ井(8)→9 2細川(22)→2横山(27) 4中川(7)

ホンダ鈴鹿
5貞光(5)→H阿部(0) 4藤江(6) 3伊藤(32) D松本(4) 8長野(8) 7田野(3)→R岡野(26) 6中川(7) 9中野(25)→H栗原(29) 2岡澤(28)→H畔上(10)

(試合経過)

3回裏、先頭の7番中川がソロホームラン。8番中野が連続ホームラン。1死1,3塁から3番伊藤がタイムリー。2死満塁から6番田野が2点タイムリー。ここでピッチャー交代、宮崎。ホンダ鈴鹿が打者一巡の猛攻で5点を先制。5-0
4回表、無死2,3塁から7番山ノ井の2ゴロの間に1点。1死1,3塁から9番中川のセーフティスクイズが成功。5-2
5回表、ピッチャー交代、漢人。無死満塁でピッチャー交代、竹内。5番神鳥が2点タイムリー。1死1,3塁から7番山ノ井がスクイズを決めて同点。ここでピッチャー交代、花城。5-5の同点に追いつく。
6回裏、2死2塁でピッチャー交代、浅井。
8回表、ピッチャー交代、田中。2死2塁から4番吉岡がタイムリー。王子が勝ち越し。6-5
王子が勝って第1代表決定戦進出を決めました。

総評

ホンダ鈴鹿は3回裏に王子の近藤投手を攻めて、中川選手、中野選手の連続ホームランをきっかけに、この回更に3点を追加して近藤投手をノックアウト。5-0となって勝負あったかと思いました。

しかし川原投手がピリッとせず、4回表に2失点。ここでホンダ鈴鹿は川原投手を諦めて漢人投手にスイッチするもこれが裏目。1アウトも取れずに満塁にしたところで竹内投手に交代。しかしタイムリーとスクイズで同点とされ、花城投手まで投入して何とか同点で食い止めます。

王子としては、5点ビハインドで宮崎投手を投入し、宮崎投手が2点返した後の4回裏を三者凡退で斬って、流れを呼び込んだのが大きかった。そして6回途中まで投げて浅井投手にスイッチ。この浅井投手が素晴らしく、MAX151km/hのまっすぐでホンダ鈴鹿打線を押し込んでいき、3回1/3を1安打無失点。8回表に勝ち越したリードを守り切りました。

ホンダ鈴鹿側からいくと継投失敗。これに尽きますし、王子側は継投から流れを呼び込み、相手の継投の隙をついてスクイズで同点に追いつき、8回には4番の吉岡選手のタイムリーで逆転。勢いのつきそうな試合をものにしたという試合になりました。

王子は細川捕手の死球から交代というアクシデントもありましたが、横山捕手がしっかりと穴を埋めました。これも大きかったですね。

ホンダ鈴鹿はこのままずるずるいかないといいのですが・・・。エースに期待がかかりますね。

ピックアップ選手

王子 浅井 佑介 投手(名大附-筑波大 3年目)

6回裏、2死2塁からマウンドへあがり、そこを抑えると、残り3イニングを内野安打1本に抑える好投。MAX151km/hをマークし、変化球の切れも抜群でした。これだけ投げられるなら、NPBを狙えるなと思える投球でした。

王子 宮崎 隼輔 投手(東海大仰星-関西大 3年目)

3回途中、5点ビハインドからマウンドへ。すぐにチームが2点を返して、その裏を三者凡退で抑えてリズムを作ったのが大きかったですね。

王子 神鳥 猛流 内野手(享栄-中部大 9年目)

5番DHで出場。3安打の猛打賞で5回表に1点差に迫る2点タイムリーを放つ。状態は良さそう。

王子 山ノ井 隆雅 外野手(作新学院-桐蔭横浜大 4年目)

7番センターで出場。途中からライト。4回にはしぶとく転がして1点を挙げ、5回表にはスクイズをやや飛びつきながら決める。小技については信頼度の高い選手。

ホンダ鈴鹿 中川 拓紀 内野手(宇治山田商-中央大 3年目)

7番ショートで出場。3回にホームランを放ち、9回には内野安打でマルチ。足の速さも健在でした。

ホンダ鈴鹿 中野 波来 外野手(大阪桐蔭-青山学院大 1年目)

8番ライトで出場。中川選手のホームランに続いて2者連続のホームランを放ちました。やはり当たった時のパンチ力はすごいものを持っています。

ホンダ鈴鹿 花城 凪都 投手(興南-中央大 7年目)

5回表、同点に追い付かれたあとマウンドに上がりピンチを抑え、そこから2イニングをヒットは打たれながらも無失点で抑えました。148km/hをマークし、しっかりと0で抑える投球は貴重な戦力になりそうです。

王子湯浅監督、浅井投手、ホンダ鈴鹿久芳監督談話
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