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西濃運輸-東海理化 観戦記(2024年日本選手権東海地区最終予選)

9月18日に岡崎レッドダイヤモンドスタジアムで行われた第3代表トーナメント1回戦、西濃運輸-東海理化の観戦記です。
負けたら終わりのトーナメント1回戦。西濃運輸は注目の吉田投手が先発しました。

西濃運輸
210000000|3 H7 E0
11000111X|5 H12 E1
東海理化

西濃運輸
吉田(29)、池田(12)、森岡(20)、山下(13)、庄司(14)、野田(15)-城野

東海理化
金田(11)、河野(18)、茶谷(20)-池間

投手成績

西濃運輸
吉田聖弥 1回1/3 29球 被安打5 四球0 三振1 失点2

池田尚樹(米子北-大商大 3年目) 2/3 8球 被安打1 四球0 三振0 失点0

森岡大輔(大谷-神戸学院大 3年目) 1回0/3 24球 被安打0 四球4 三振0 失点0

山下大輝(飛龍-常葉大浜松キャンパス 11年目) 3回 39球 被安打3 死球1 三振1 失点1

庄司魁(山形城北-石巻専修大 2年目) 1回 23球 被安打2 四球0 三振0 失点1

野田晃誠(大垣日大-愛知東邦大 4年目) 1回 17球 被安打1 四球1 三振0 失点1

東海理化
金田悠太朗(厚木北-帝京大 4年目) 2回 57球 被安打3 四死球3 三振2 失点3

河野太一朗(法政二-法政大 6年目) 3回 51球 被安打3 四死球2 三振2 失点0

茶谷琉斗 4回 53球 被安打1 四球2 三振3 失点0

(出場選手)

西濃運輸
9左向(24) 6北野(6) 5野崎(28) D小中(10) 8原田(31) 2城野(2) 7修行(7) 4宮田(4)→H河田(26)→R丹下(23)→4大山(0) 3福山(8)

東海理化
8木村(27) 5川上(23) 3武藤(8) 7齋藤(1) D池田健(22)→H井貝(2) 9河田(31)→9鈴木(3) 2池間(12) 4中野(10) 6近藤大(6)

(試合経過)

1回表、1死2塁から3番野崎が2ランホームラン。西濃運輸が2点を先制。2-0
1回裏、無死1,3塁から3番武藤の1ゴロの間に1点。この時にベースカバーに入った吉田が足をひねったかで一時中断。再度マウンドへ。後続は抑えます。2-1
2回表、2死満塁から2番北野のタイムリー。2塁ランナーはホームでアウトに。3-1
2回裏、1死1,3塁から9番近藤大がタイムリー。ここでピッチャー交代、池田。3-2
3回表、ピッチャー交代、河野。
3回裏、ピッチャー交代、森岡。
4回裏、無死1,2塁でピッチャー交代、山下。
6回表、ピッチャー交代、茶谷。
6回裏、1死2塁から1番木村がタイムリー2ベース。3-3の同点に追いつく。
7回裏、ピッチャー交代、庄司。2死から7番池間が勝ち越しのソロホームラン。東海理化が逆転。4-3
8回裏、ピッチャー交代、野田。2死1塁から4番齋藤がタイムリー2ベース。5-3
東海理化が逆転で勝ちました。西濃運輸は今予選敗退が決定。

総評

西濃運輸の吉田投手は前回の試合でノックアウト(1回1/3で7失点)されており、それを受けての登板。この日もまっすぐが見事に捉えられて、2回途中、2失点で降板。チームも破れて今季は終了となり、苦い最終登板となってしまいました。

この日はそんなに悪い状態ではないように感じましたが、武器であるまっすぐがかなり捉えられてしまい、徐々に投げる球が無くなっていった印象。有力視されるNPBのドラフト前に、課題を突き付けられたような登板となってしまいました。

昨年の秋に台頭して、1年ずっと走り続けてきたので、疲れも相当あったでしょうし、チームを背負って投げるという状況にどんどんなっていったので、そのプレッシャーもあったかと思います。最終的にどういう評価になるかは分かりませんが、ドラフトにはかかると思いますので、まずはしっかりと疲れを取って、じっくりと自分の状態と向き合ってほしいですね。

西濃運輸としては序盤にリードして、それを池田投手からリレーで守りに行きましたが、全体的に投手がピリッとせず。山下投手が3イニング目に追いつかれ、庄司投手、野田投手も失点して敗戦。1年間、吉田投手の次に苦しんだ形でした。来年は誰が軸になってくるか。今日投げた庄司投手に奮起してほしいところですね。

打つ方では野崎選手の活躍、左向選手のスピードが光りました。小中選手の不調も尾を引いた形になりました。

東海理化は金田投手を2イニングで諦めて、河野投手を投入。3イニングを無失点に抑えたことで流れを徐々に自チームに引き込むことに成功。

なかなか打線もチャンスを生かせない形が続きましたが、6回裏に木村選手のタイムリー2ベースで追いつくと、7回裏に池間選手のホームランで勝ち越し。これは山根監督ら味方もびっくりの一発でした。8回には4番の齋藤選手にタイムリー2ベースが出る等、長打が効果的に出て勝利。打線が活発なので、厳しい状況(あと3連勝が必要)ですけど、希望も出てくる勝利だったと思います。

茶谷投手の好投も大きかった。6回から投げて4イニングを無失点。今季は怪我もあってここまでなかなか出てこれなかったそうですが、チームを救う存在になっていきそうです。

ピックアップ選手

西濃運輸 野崎 大地 内野手(敬徳-久留米工業大 7年目)

3番サードで出場。初回に先制の2ランホームラン。2試合連続のホームランで今年は好調がずっと続いた1年となりました。

西濃運輸 左向 澪 外野手(智辯学園-東洋大 2年目)

1番ライトで出場。2安打1四球と出塁してチャンスメイク。盗塁も1つ決めてアピールしました。ボールをしっかりと見極められる選球眼が良くなっていますね。

西濃運輸 吉田 聖弥 投手(伊万里農林 4年目)

先発して1回1/3、2失点でノックアウト。球速は145km/hは出ていたものの、まっすぐをしっかりと引っ張られる場面が多く、本来の切れは無かった。その分チェンジアップも遅いストレートみたいな感じになって捉えられた印象。蓄積疲労もあったかなと思います。

東海理化 池間 大智 捕手(沖縄尚学-九産大 2年目)

7回裏に値千金の勝ち越しホームラン。本人も驚きながらのダイヤモンド一周となっていました。守備の人というイメージですが、勝負強い打撃も光ります。

東海理化 茶谷 琉斗 投手(愛産大工-中部大 2年目)

6回からマウンドへあがり、4イニングを1安打無失点ピッチング。2死から簡単に四球を出す等反省点もありましたが、テンポよく投げて打ち取る投球が光りました。チームにとっては大きな存在になりつつありますね。

東海理化 木村 大輝 外野手(下関国際 5年目)

1番センターで出場。3安打の猛打賞で6回には同点のタイムリー2ベースを放つ。怪我で試合に出れない期間が長かったですが、復帰して大きな戦力となっています。

東海理化 近藤 大樹 内野手(西日本短大附-九州協立大 1年目)

9番ショートで出場。2安打1四球と活躍し、タイムリーも1本。安定した守備でも貢献しました。

東海理化山根監督、茶谷投手、西濃運輸佐伯監督談話
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