名城大-中部大 観戦記(2024年愛知・東海・北陸三連盟大学王座決定戦)
11月4日にパロマ瑞穂球場で行われた、大学野球の三連盟王座戦の決勝戦、名城大-中部大の観戦記です。
愛知大学リーグのチーム同士の決勝戦となりましたが、タイブレークまでもつれる接戦となりました。
名城大
00000000032|5 H11 E3
00000000030|3 H4 E3
中部大
(延長11回タイブレーク)
名城大
大嶽(21)、伊藤(23)、藤井(11)、岩井(17)、天野(19)-前田、谷
中部大
寺瀬(17)、南(14)、肥田(15)、津波(18)、原田(21)-清水
投手成績
名城大
大嶽一惺(美濃加茂 1年) 3回 38球 被安打1 死球2 三振1 失点0
伊藤達葵(津田学園 3年) 2回 37球 被安打0 四球0 三振2 失点0
藤井輔(佐久長聖 3年) 1回 10球 被安打0 四球0 三振1 失点0
岩井天斗(享栄 4年) 1回 10球 被安打0 四球0 三振0 失点0
天野京介 4回 47球 被安打3 四球1 三振0 失点3(自責点0)
中部大
寺瀬太紀(小松商 4年) 4回 65球 被安打5 四球0 三振3 失点0
南慶二朗 3回 34球 被安打2 四球0 三振2 失点0
肥田雄策(聖隷クリストファー 3年) 2回 25球 被安打1 四球0 三振2 失点0
津波栄太郎(四日市中央工 2年) 1回 13球 被安打2 四球0 三振0 失点3(自責点1)
原田暉大(名古屋国際 3年) 1回 17球 被安打1 四球1(1) 三振1 失点2(自責点0)
(出場選手)
名城大
3多和田(1) 8朝岡(5)→9 6山蔭(6) 7雄龍(8) 9五島(14)→8井上(16) 4木村(3)→R西山(9)→4佐藤(2) 2前田(26)→2谷(27) 1大嶽(21)→H山田(37)→1伊藤(23)→1藤井(11)→H坂井田(7)→1岩井(17)→1天野(19) 5海老原(6)
中部大
4柴山(36)→1原田(21) 6水野(7)→4 7河村(33)→H村木(10)→9 2清水(1) 3高橋(20) 9束野(9)→5佐野(39) 8梅田(26) 5山下(4)→1肥田(15)→H中森(25)→7丹羽(12) 1寺瀬(17)→H木下(8)→1南(14)→H田澤(5)→9→7→1津波(18)→R宮下(28)→6
(試合経過)
4回表、無死2,3塁のチャンスも6番、7番、8番で点が取れず。
4回裏、ピッチャー交代、伊藤。無死満塁のチャンスも7番、8番、代打と倒れ得点ならず。
5回表、ピッチャー交代、南。
6回裏、ピッチャー交代、藤井。
7回裏、ピッチャー交代、岩井。
8回表、ピッチャー交代、肥田。
8回裏、ピッチャー交代、天野。1死1,2塁のチャンスで4番清水が捕邪。5番高橋がライトへ大きなフライもフェンス際で捕られて得点ならず。
延長タイブレークへ突入。
10回表、ピッチャー交代、津波。無死1,2塁からワイルドピッチで2,3塁。8番天野がタイムリー。1死2,3塁から1番多和田が2点タイムリー2ベース。名城大が3点先制。3-0
10回裏、無死1,2塁から1番柴山のバントがエラーとなり、2塁ランナーが生還。無死2,3塁から2番水野が犠牲フライ。2死2塁から4番清水がタイムリー。3-3の同点に追いつく。
11回表、ピッチャー交代、原田。無死1,2塁から中部大がいいプレーで2つアウトにして2死1,3塁。6番佐藤が2点タイムリー2ベース。名城大が2点勝ち越し。5-3
11回裏、無死1,2塁から送って2,3塁とするも、7番梅田、8番丹羽が倒れ試合終了。
名城大がタイブレークを制して2年ぶり9回目の明治神宮大会出場を決めました。
総評
ヒット数が示す通りに、名城大が全体的には押していた試合。ただ、チャンスをなかなか生かせず、名城大側からすると苦しさを感じる試合だったかなと思います。
ただ中部大も4回裏には相手のミスが重なって無死満塁となっていて、ここを取り切れなかったりと、一進一退の攻防というか、お互いに攻めきれない試合で終盤へもつれていきます。
投手もお互いに継投。本来だったら主軸にしたい、名城大の岩井投手、中部大の肥田投手がお互いに長いイニングは厳しい感じだったようで、そこも試合の難しさを演出した形。
中部大としては8回裏に、1番から始まる打順で1死2塁として、代打村木選手、4番清水選手のところで勝負したのですが、村木選手が四球。清水選手が高めを振ってしまって補邪。5番の高橋選手はライト後方の大きな当たりもライトフライでチャンスを生かせず。
0-0でタイブレークに入ります。
10回表、名城大は8回からマウンドへ上がっていた天野投手に打席が回り、バントを2つ空振りでチャンスを逃しかけたところでワイルドピッチ。これで気が楽になった天野投手がタイムリーを放ち、さらに多和田選手にも2点タイムリー2ベースが出て3点。
ただ、このまま終わらないのがタイブレークの怖さ。裏の無死1,2塁からバントでエラーが出て、犠牲フライで1点差。2死2塁から4番清水選手が意地を見せるタイムリーで同点。11回に入ります。
逆に11回表は名城大は2者がアウトになり、厳しくなったところで、前の回の守備から入ってきた佐藤選手が起死回生の2点タイムリー2ベース。これでチームを救い、その裏に天野投手が抑えて名城大が2年ぶり9回目の明治神宮切符をつかみました。
中部大は初の明治神宮大会出場を狙った戦いでしたが、今回も届かず。壁を破るというのは大変なんだなと改めて感じますね。
名城大は天野投手の奮闘が光った戦いでした。岩井投手が1イニングよかっただけに、神宮では期待したいところ。
監督はチームワークの良さが今年の強みとおっしゃっていました。それを神宮の舞台でも発揮してきてほしいですね。
優勝のシーン・表彰式
表彰式等の写真はこちらから。
ピックアップ選手
名城大 天野 京介 投手(愛産大工 1年)
8回からマウンドへ上がり、8,9とランナーを出しながらも抑える。10回裏は3点リードを守れなかったですが、11回裏に2点リードを抑えて優勝投手に。10回表には自らタイムリーも放ちました。
名城大 佐藤 光晟 内野手(熊本国府 3年)
11回表、守備から入っていたところで打席が回り、タイブレークで2死1,2塁という苦しい場面。ここで起死回生の2点タイムリー2ベースを放ち、チームを救いました。
名城大 多和田 尚旗 内野手(県岐阜商 4年)
1番ファーストで出場。3安打の猛打賞で、10回表には2点タイムリー2ベース。一旦は勝負を決めたかの一撃を放ちました。
中部大 南 慶二朗 投手(福井商 3年)
5回からマウンドへ上がり3イニングを2安打無失点。連投でしたが試合を作って流れを作りました。
中部大 清水 智裕 捕手(大垣日大 4年)
4番キャッチャーで出場。10回裏、2死2塁から起死回生の同点タイムリー。その前の打席で打てなかったカリを返しました。
中部大 柴山 宗大 内野手(東海大甲府 2年)
1番セカンドで出場。8回裏に先頭ヒットでチャンスメイク。10回裏はきれいにバントを決めて相手のエラーを誘いました。
名城大安江監督、天野投手、中部大堀田監督談話
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