愛知県高校野球 2年生の有望選手特集⑪ 名古屋たちばな 中島稜太投手“監督の信頼が厚い三本柱の筆頭格”
名古屋たちばなが誇る投手陣の三本柱(中島、石川、織田)。
その中で実績でリードし、監督からの信頼が最も厚いのが中島稜太投手。
2024年の夏の愛知大会にて、愛工大名電を完封したのが記憶に新しい。
今回、三本柱それぞれにお話を伺いました。その中島稜太投手編となります。
それは愛知県の夏を震撼させた完封劇だった。夏の4連覇を狙う愛工大名電を5回戦でシャットアウト。中島投手は最後までゼロを刻んでいった。「もう目の前の一人一人抑えるのに必死。入り込んでいたので緊張する暇もなかった。人生で初めての完投、完封がこの愛工大名電戦。自分がこんなに抑えることが出来るんだ、と自信になりました」。
この試合までの名古屋たちばなは全て継投で勝利。この試合で先発した中島投手も5回を想定して、そのつもりで序盤から投げていたという。ただ、5回を過ぎても特に監督から交代の打診がなかった。「あ、このままいくんだ、と思いました。とにかくいけるところまでいこう、力を出し切ろうと腕を振りました」。2点リードで終盤を迎えても心の変化は感じていなかったという。勝った瞬間は「気持ちよかった」と満足げに振り返る。
一方悔しい思いをしたのは完封した次の試合、準々決勝の中京大中京戦だった。
この試合では織田優太投手が先発。石川萬才投手がつないで6回から中島投手がマウンドへ。
6回表は抑えたものの、3点リードで迎えた7回表に捕まる。2日前に完投した疲れが原因かなと私は思っていましたが、「まだまだ力不足でした」と口にする。
「自分はアウトコースへの投球が生命線。中京大中京はそれを分かっていて踏み込んできてそこを潰された。その結果、ヒットでつながれ長打でひっくり返された。まっすぐとカットボールがあれば抑えられると思っていたが、違うパターンも練習しないと抑えられないと感じた。今のままでは中京大中京とやってもまた打たれてしまう。課題を突き付けられた試合でした」と悔しそうな表情をうかべる。
中島投手は左のスリークォーターから投げる、切れのいい球とコントロールの良さが特徴。
現在のMAXは134km/h。得意球にはカットボールを挙げる。カットボールとまっすぐでこれまでは抑えてきたが「今後はまっすぐの質を上げたい。コントロールが自分の武器とはいえ、上で通用するにはまっすぐで押せるようにならないと。冬にしっかりと身体を作って、球威を上げる。その上でバッターとの対戦でのバリエーションを増やしたい」と冷静に先を見据える。
福井県福井市出身。寮生活を送る。
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