東海地区大学・社会人有望選手特集② 中京大 川瀬譲二選手 “長打という一芸を磨きつつ、懐の深い打撃を生かしてチームの日本一に導く”
2025年の愛知大学リーグは間違いなく中京大が中心となる。
そう断言したくなるほど、選手層が厚く、高木快大投手を筆頭に、NPB入りを現実的に見据える選手が何人もいるチーム状況である。
去年の春のリーグ戦を制し、全日本大学選手権でベスト8に進出。優勝した青山学院大に敗れたもののあと一歩まで追い詰めたが、そこから選手がほとんど抜けていない。そんな現状を踏まえると中京大は全国優勝すら狙えるチームかなと思っています。
今回はNPB入りを視野にこの1年を取り組む4人の選手にスポットを当てて話を聞きました。
第一回は川瀬譲二選手です。

中京大 川瀬譲二 選手
〇ドラフト1位投手からホームランを放つ
昨年の春に、後にヤクルトのドラフト1位で入団した愛工大の中村優斗投手からホームランを放っている。これについて「大学2年だった2023年。夏のオープン戦でチーム三冠王となるくらい打ちまくって、自信を持って臨んだ秋のリーグ戦の最初の相手が中村投手でした。そこで3打数3三振。完膚なきまでに叩きのめされた。もう夏の自信も吹き飛び、結局秋は10打数ノーヒット、8三振と散々な成績となった。そこからもう一度練習方法を見直し、スイング軌道を修正したり、追い込まれてからの対応、メンタルの部分も含めて全てを見直して臨んだ対戦。その結果打てた一打だったので、自分のやってきたことが間違いじゃなかったということで、自信にもなったし、大きな一打だった」とうなずいた。
川瀬選手の持ち味はホームラン。現在大学通算何本打っているか聞くと「ちゃんと数えていないんですよね・・・」と頭をかく。昨年の公式戦では4本。「トータルでは30本から35本くらいだと思います。ここのグランドは狭いので」と謙遜する。
ちなみに高校通算は35本。これはちゃんと数えていたそうです(笑)。
全国大会デビューとなった全日本大学選手権でもホームランを放ちこれについては「気持ちよかったですね」と満足げに振り返った。

全日本大学選手権でのホームランは見る側にもインパクトを与える。
〇どうやってホームランを打つか
愛工大の中村投手からのホームラン。打った球はスライダーかカットだったそうですが、「完全に狙い撃ちです。ここに来いと球種とコースを張って、それしか待っていなかった」としてやったりの表情を見せる。
ただ、毎回そうやって絞り球を決めているわけではないそう。
「追い込まれるまでは絞り球を決めて打ちに行きますが、打席に入る時点では決めていなかったりする打席もあります。初球から打ちに行くときもあれば、ボールを見ていく日もある。リーグ戦だと、カードによっても変えることもある。追い込まれても自分は打率が落ちないタイプだと思っていますし、2ストライクになること自体は嫌じゃない。そういう懐の深さが武器かなと思っています」と分析した。
ホームランはヒットの延長か否か。「僕は放物線を描くというよりは、打球にスピンを効かせて放つ、伸びる打球が自分の特徴です。なので、外野を抜く打球が基本で、それがスタンドまで届くという感覚なので、ヒットの延長でしょうね」との考えを示す。
〇元々愛知県出身で藤枝明誠へ。そこから再び愛知へUターン
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