ブレックス安齋竜三HC「激怒の裏に込められた思い」(コラム)
( ※写真はイメージです。千葉戦のものではありません。 撮影:山田壮司)
「この試合をものにしたいという思いがありました。僕に対するうっぷんを試合で出してくれればいいかなと思いながらいろいろとアプローチをしてきましたが、最終的には勝つという結果が出たので良かったと思います」
2月3日の千葉ジェッツ戦を振り返り、安齋竜三HC(ヘッドコーチ)はこう話した。「僕に対するうっぷん」「いろいろとやってきたアプローチ」「最終的に勝つという結果」など、短いコメントに気になるフレーズがたくさん散りばめられていた。この言葉に込められた思いを知りたくて、安齋HCに話を聴いた。
千葉の強さを感じる試合
本題に入る前に、今シーズンの千葉との試合を整理しておきたい。昨年11月7日は73-61でブレックスが勝利。今年1月16日は71-80で敗戦。そして2月2日も65-68で敗戦と、1勝2敗の成績だった。さらに天皇杯の決勝(1月13日)でも接戦の末に敗れたため、実質1勝3敗という状態である。
2月2日、3日の連戦の前に安齋HCに話を聞いた際、「正直、天皇杯で優勝できなかったショックが大きい」と打ち明けてくれた。その後、リベンジするぞ!と臨んだリーグ戦でも千葉に負けてしまい、「ここで負け出すとどんどんリズムが狂っていくので、早めに止めなきゃならない。何がなんでも勝たなきゃいけないと思っている」と危機感を募らせていた。
そうした中で迎えた2月2日の試合は、出だしからオフェンスの部分であまりうまくいかず、また、ディフェンスもプレッシャーの強度が低く、前半を終えて14点のビハインドとなった。後半は、アグレッシブにディフェンスすることで追い上げ、第4Q(クオーター)残り5分を切ったところで、とうとう逆転に成功する。しかし、その後すぐに返されて1ポゼッション差で敗戦となった。
試合後、安齋HCは、「勝つチャンスがあるところまでいったが、自分たちから流れを手放してしまうという、毎回同じことの繰り返し。危機感を持っていないとこれ以上、上に行くのは難しい。千葉の強さを感じる試合だった」と悔しさを滲ませた。
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