ブレックス 田原隆徳「契約解除後もチームに残る。そう決断した理由とは…」(インタビュー)
2月28日、喜多川修平がインジュアリーリストから抹消され、双方合意の上で田原隆徳の契約解除が発表された。これは、選手登録における人員枠に限りがあるための措置で、田原は今後試合に出ることはできないが、練習には今まで通り参加することも伝えられた。
「当初、自分が思っていたよりも試合に出させてもらいました。今回、契約解除にはなりましたが、チームに馴染んで頑張ってくれたから…ということで、そのままチームに残らせてもらえたのだと思っています」と、現在の心境を語った。
1番についてはすごく成長した
―これまでブレックスでの練習や試合を通して学んだことはどんなことですか。
北海道にいた時は、そんなに試合に絡むことがなくて、でも、栃木に来てからは結構、試合に出させてもらって、それはすごくいい経験になりました。これまではシューティングガードだったんですけど、竜三さん(安齋HC)に「ポイントガードも学んだ方がいい」と言われて、夏からずっと、ほぼ1番(ポイントガード)のような形でやってきて、1番に対してはすごく成長したと思います。田臥(勇太)さんがすごく細かく指示をしてくれましたし、いつもマッチアップしているナベ(渡邉裕規)さんには、いろいろと叩き込まれました(笑)。
―「1番に対して成長した」というのは、ゲームをコントロールする部分のことですか。
それもそうですし、流れを読むことです。速攻を出して速い展開で攻めた方がいいのか、落ち着いた方がいいのかというように、ゲームの流れを瞬時に感じ取ることです。田臥さんには、「試合でそういうことを感じる能力も必要だぞ、試合でしか分からないことだから」とアドバイスをもらいました。そのおかげで、ゲームの流れを肌で感じて、考えながらプレーすることを学びました。
どこでアドバンテージを取れるのか、どこで攻めることが確率の高いオフェンスにつながるのか…。そういうこと一つ一つが大事になってくるので、今もめちゃくちゃ頭を使いながら練習しています。まだ慣れてはいないですけど、その辺りはこのチームに来てだいぶ成長したと思います。
―田原選手は、分からないことは自分から積極的に聞きに行くタイプですよね。
周りから見たら積極的と思われるのかもしれないですけど、自分としてはそれが当たり前なんですよね。だって、分からないのにそのままにしている方が嫌じゃないですか。分からないならどんどん聞いて、皆さんと目標を共有したいですし、自分には個人的な目標があるので、それに近づくためにも、いろんなところから吸収してやっていく必要があると思っています。
比江島(慎)さんも1番をやることがあるので、どういう攻め方をして、どういう視線で、どういうところにパスを出して、どのタイミングでシュートを打つのかというのも常に観察しています。そうすると、やっぱりすごいなと思うし、このチームでそういうところをもっともっと吸収したいです。
―北海道にいる時にはレジェンド(折茂武彦)と一緒にプレーをして、ここでは、また別のレジェンド(田臥勇太)とプレーをして…。
2人とも違ったタイプのレジェンドなので、本当に環境としてはすごいですよね(笑)。折茂さんはスクリーンの使い方やパスがすごく長けていますし、シューターとして本当にすごいです。栃木では全くプレースタイルの違う屈指のガードの人たちと一緒にプレーできているので本当に幸せです。
ナベさんは俺のコーチ
―先ほどのお話からすると、先輩方からはかなり細かくアドバイスをもらっているんですね。
めちゃくちゃもらってます。特にナベさんとはずっとマッチアップしているので、かなり細かくアドバイスをもらってます。だから、ナベさんは俺のコーチみたいな存在ですね(笑)。竜三さんは全体を見て、全体として悪かった部分を指摘してくれますし、田臥さんは外から見て、「もっとこうした方がいいよ」と常に言ってくれます。
リーグでも屈指のガードである田臥さんとナベさんのアドバイスを俺は毎日、逐一受けているわけで。そのアドバイスを受けて、「もっとこうした方がいいかな」と考えながらやっているので、それは自然とうまくなりますよね(笑)。もちろん、遠藤(祐亮)さんや(鵤)誠司さんもアドバイスをくれますよ。
―ブレックスのバスケットスタイルとしてはどうですか。
自分に合っていると思います。ブレックスはディフェンスのチームで、前からプレッシャーを掛けて、ルーズボール、リバウンド、泥臭いプレーでは負けるなというスタイルですが、そういうプレーは自分にピッタリだし、そこが自分の持ち味だと思っているのでフィットしたのも早かったと思います。
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