バスケットボール・クラッチ

通訳兼マネジャー加藤敏章「マネジャーの仕事は、“いかにゼロをつくるか”ということ」インタビュー

スタッフさんのお仕事紹介! Vol.1

マネジャーやトレーナー、コーチなど、チームを支えるスタッフはたくさんいらっしゃいますが、実際のところ、どんなことをしているのか知らないことも多いですよね。そこで通訳兼マネジャーの加藤敏章さんに、具体的な業務内容や仕事の醍醐味などを聴いてみました。

 

マネジャーの仕事は、“いかにゼロをつくるか”ということ

 

マネジャーのお仕事とは、具体的にどんなことをされるのですか。

マネジャーは僕と武田(武田有人)の2人体制なので、分担してやっています。日常的なところでいうと練習の準備、練習ができる環境をつくることが僕たちの仕事です。具体的には練習会場の確保、練習に必要な道具やウエアの管理・手配、水・氷・タオルの準備、遠征時のコーディネート、旅行代理店さん(西鉄旅行)がスポンサーなので、ホテルや航空券の手配などは西鉄さんがやってくれますが、西鉄さんとやりとりをしてスケジュールを決めたり手配をしたりということは僕たちがやっています。

 

選手のユニフォームに関しては、チームによってはまとめて管理したりしていますが、ブレックスの場合はどういう形でやってるのですか。

うちは半々という感じですね。うちの場合、試合に関係するウェアは基本的に2セットあって、1セットは選手が管理、もう1セットは何かあった時のためにチームで管理しています。忘れると試合に出られなかったりもするので、そういったことがないようにチームで準備しています。ホームゲームの時はクリーニング会社さんにランドリーをお願いしているので、試合後に選手から回収した後にクリーニングに出して、戻ってきたら各選手に配るという形です。

 

チームで管理しているのはユニフォームだけで、シューズなどは選手個人の管理なのですか。

シューズは自分で管理してもらっています。その辺りがサッカーやホッケーなどの他競技とは違うところですね。日本バスケットボール界の実情としては、現状はだいたい選手による管理というところがほとんどだと思います。

 

―選手の食事などは、どうなっているのでしょう。

食事面についてはどちらかというとトレーナーの仕事になります。遠征時のホテルの食事などは、こちらから「こういうものを出してほしい」とリクエストしたものに対してホテルから返ってきて、それをトレーナーに確認して、変更があればホテルにお願いしています。

 

現在は開幕に向けての準備期間

 

―現在、チームはシーズンオフとなりますが、その間はどういった動きをされているのですか。

今は次のシーズンに向けての準備をしています。まだ発表されてはいませんが、内々には来シーズンのスケジュールが出ているので、遠征の手配をしたり、練習会場を探したりと、開幕に向けての準備をしています。

 

―まだ全体練習はスタートしていないと思いますが、その場合の練習は選手の自由という感じなのでしょうか。

ブレックスコートが空いている時間に使ってもらっています。スクールなどは夕方や夜なので、平日の日中は基本的に空いています。選手やコーチから体を動かしたいなどのリクエストがあれば、空いている時間を押さえておいて、そこを使ってもらっています。

 

―その際、立ち会ったりはされるのですか。

今はコーチ、アシスタントも数人いますし、スクールの荒井(尚光)コーチも見てくれたりもするので、人が足りている時は行かないです。でも人数が少なければ、武田か僕のどちらかが行っています。

 

―加藤さんは通訳もされてますね。

日本人選手については、日常生活は基本的には自分たちの責任でやっているので特に世話をしたりということはないのですが、外国籍選手に関しては日常的なサポートも含めてやっています。ただ、今いる外国籍選手はブレックスも、日本も長いので日本の生活には慣れていて、日常生活で困ることはあまりありません。もちろん、何かあれば連絡してもらってサポートします。

 

―ライアン・ロシター選手やジェフ・ギブス選手がアメリカに帰る時などには、よく加藤さんが空港まで送って行く画像がチームのSNSにアップされていますね。

2人とも利用する空港が違ったりもするので、成田や羽田への送り迎えを武田と分担してやっています。シーズンが終わった後などは、ひと段落していますので。

 

 

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