残念…、だけど仕方がない。「Bリーグ2019-20シーズン中止の経緯とは…」(コラム:大島和人)
3月27日、Bリーグの大河正明チェアマンは、2019-20シーズン残り全試合の中止を発表しました。思いがけなくシーズン終了を迎えてしまったBリーグですが、こうした結果に至るまでには、紆余曲折、さまざまな経緯があったと思われます。試合中止に至るまでの流れ、大河チェアマンの記者会見の様子などを中心に、球技ライターの大島和人氏に伝えてもらいました。(文:大島和人)
残念だけど仕方ない—。選手もファンも、きっとそのような思いを抱いているのではないだろうか。
3月27日、Bリーグは臨時理事会を開催し、2019-20シーズンの打ち切りを決定した。宇都宮ブレックスはレギュラーシーズンのうち40試合を消化していたが、残り20試合とチャンピオンシップが中止となっている。B1残留プレーオフ、B2プレーオフ、入れ替え戦も含めた今季の全試合が行われない。
振り返ると日本社会が新型コロナウイルスの感染拡大に対して、危機感を強めたのは2月に入ってからだ。バスケットボール界ではまず2月14日、21日に千葉ポートアリーナで予定していたアジアカップ予選・中国戦の延期が発表された。もっとも当時は中国側の事情という大よその受け止めで、24日のチャイニーズタイペイ戦もアウェイ、無観客の状態で行われた。
しかし事態の推移は急だった。Bリーグは2月26日にシーズンの中断と日程の後ろ倒しを決定する。その時点では中止でなく「延期」の判断で、レギュラーシーズンを4月後半から5月上旬に日程を繰り越す調整がされた。続く3月10日にはポストシーズンの日程変更と、無観客による再開が発表された。
ただ3月11日(日本時間12日)に発表されたNBAのシーズン中断とルディー・ゴベール(ユタ・ジャズ)ら有力選手の陽性判明が、外国籍選手を中心とした心理に強い影響を与えた。
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