荒谷裕秀「このチームが築いてきた“BREX MENTALITY”を自分も」インタビュー・コラム
2020年12月に特別指定選手としてブレックスに加入した荒谷裕秀。2020-21シーズンはなかなかプレータイムを獲得できなかったが、今シーズンは徐々にプレータイムを延ばし、試合での活躍が目立つようになった。2021年12月25日の島根スサノオマジック戦では、初のスタート出場を果たす。ブレックスで初のスターターを経験した感想を聞くと、笑顔でこう話してくれた。
「高校の頃までは将来の事を何も考えていなかったし、良い成績が残せているわけでもなかったんです。だから、結構頑張ったんじゃないかなって思います(笑)」
(文・写真/藤井洋子)
Bリーグ開幕がきっかけに
荒谷がバスケットボールを始めたのは、小学校1年生の頃。幼馴染がみんなバスケットをやっていたこともあり、「いつの間にか始めていた」という。
東北高校2年時のウインターカップで自チームがベスト16に進出すると、それをきっかけにいくつかの大学から声が掛かるようになった。当時、一つ上の年代には前田怜緒(現・信州ブレイブウォリアーズ)がおり、前田が白鷗大に行くことを決めたのを見て、「自分もバスケで大学に行くのかな」と、何となく考えるようになった。
「うちに来ない?」
荒谷にこう声を掛けたのは、後の恩師となる白鷗大学の落合嘉郎コーチ。ほかにもいくつか声を掛けてくれた大学があったが、最終的には白鷗大への進学を決意した。理由は、バスケットにおける環境が良かったこと。もう一つは、楽しいバスケットをしていると思ったから。
「僕が高3の時に、白鷗大が初めてベスト4に入ったのですが、当時の白鷗大にはスター選手がいなかったんです。すごく目立つ選手がいる訳ではないのに、強い。そういうところでプレーした方が楽しいかなって思いました」
それまでプロを目指そうと明確に心に決めたことはなかったが、おぼろげながら一つの目標が見え始めた。
「僕は推薦入試だったので10月の頭には受験が終わっていたのですが、ちょうどその週にBリーグが開幕して、琉球ゴールデンキングス対アルバルク東京の開幕戦をテレビで観たんです。それを観ていたら、プロになりたいな。自分もここ(B1)でプレーしたいなと、ぼんやりと思いました」
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