限界突パ

プロ初先発は3回2失点で降板も西武・羽田慎之介に期待できる理由。その言語化能力に見えた可能性。

それはもはやバズっているというレベルと言って良かった。

7月2日、プロ初先発を果たした西武の若きサウスポー・羽田慎之介は3回を投げて3安打4四球2失点で降板。ストレーの球速こそ154キロを掲示したが、イニングを追うごとに制球が乱れ、3回に2失点して交代を告げられた。経験したという上では意味のある登板だったものの、悔しさの残る初先発であった。

その登板後、球団広報から本人による談話が届いたのだが、これをXに投稿したところ、思わぬ反響を受けたのだ。

インプレッション=いわば、その投稿を見たという数はなんと20万を超えた。そして、驚くべきはその引用リポストの多くが羽田の言語への賞賛する声だった。

羽田のコメントは以下だ。

『今までと変わらず、1イニングを全力で投げることを意識し、それを重ねていくことだけを考えて試合に入りました。回を追うごとに制球が悪くなり、腕の振りに対して、ボールをしっかりとコントロールすることができていませんでした。先発としてやっていく、また1軍で活躍するには、まだまだスキルが足りないと感じました。特に長いイニングを安定して投げること、変化球の精度(コントロール)が低いので、今後はこの2つを課題に取り組んでいきたいです』。

しっかりした言葉だ。
実はそうした羽田の言語化能力の背景には西武が推し進めている「育成ビジョン」がある。2020年からファームに人財開発部を設置。選手の育成を技術だけではなく内面からサポートしていくために作られた。

人財開発部のチーフを務め、ファームの育成コーチを兼務する青木智史は同部の役割をこう説明する。

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