限界突パ

【緊急連載】チームの顔・外崎修汰のDH起用に感じること。

勝率はついに3割を切り、敗戦の数は70まで達し出口が見えない。パ・リーグ最下位のライオンズはどうすれば浮上できるのだろうか。多くのメディアの論点は勝率3割未満や100敗を中心に語られていくことだろうが、大事なことは歴史に名を残すような成績とそれの回避ではなくて、今後に向けてどのような将来を描いていくかだろう。100敗や勝率3割未満を回避したところで、今季よりも上積みのない状態でシーズンを終えることの方が絶望だ。第2回目は「外崎修汰の指名打者起用を勧める」。

やはりこの2人がいないと困る。

「なんとか必死に食らいついていきました。苦しい戦いが続いていますけど、毎試合、毎試合、声援よろしくお願いします」

14日の試合で勝ち越しの2点適時打を放った外崎修汰は話した。

そして、もう1人。

「本当に不甲斐ない試合が多くて、申し訳ない気持ちが大きいですけど、大勢のファンの中で勝てて嬉しいです。トノと、1、2番に並べられている意味を考えながらチームを引っ張っていきたいと思います」

キャプテンの源田壮亮である。悲壮感たっぷりの顔つきは責任を背負い込んでいる印象だ。14日の試合における2人のヒロインに言葉の強さや重み、危機感がみえた。

改めて、今季の野手陣の不調は想定外だった。
源田、外崎が中心となるのは間違いなかったが、コルデロ、アギラーの外国人助っ人が機能し、そこに昨年覚醒した佐藤龍世、若手で期待される西川愛也や山村崇嘉などが躍動する、と誰もが期待していた。

それがシーズンが開幕すると完全に機能不全に陥った。怪我の離脱が相次いだにせよ、これほどの状況は予想できなかった。

シーズン序盤、「若い選手たちに負担をかけて申し訳ない」と源田が口にし、鈴木将平が「本当は僕や龍世がもっと引っ張っていかなければいけない。源さんやトノさんに頼りすぎている」と話していた。それだけ、誰もがもがいていたのは間違いなかった。

世間では「若手が伸びない」「源田と外崎が復調すれば変わる」ことばかりが問われ、肝心の主砲がいない問題よりも、責任は彼らにのしかかった。

序盤戦、懸念したのは源田と外崎への負荷だった。

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