かるたーの大阪野球マガジン

【センバツ2023】数字で分析する今年の有力校はここだ!

当ウェブマガでよく読まれるのがどうも予想や展望などの記事らしいので、この3月に行われるセンバツ出場校の優勝候補をあげていく。まだ、組み合わせは決まっていないので、ズバリ!優勝はここだ!というには早いが、秋季大会の成績を参考に現時点での有力候補やチェックできていない秋の戦いぶりやチームの特徴、強みなども見えてきた。

結論から言うと、僕が優勝候補と思う今大会の出場校は以下の6校。

健大高崎

関東一

星稜

愛工大名電

広陵

神村学園

順当な顔ぶれと思うか、意外と思うかはわからないが、新基準バットの影響もあり、予想しづらい今大会であえて選ぶなら、この6校。なぜ、この6校なのか。秋のチーム成績を見ながら語っていきたい。

まず、今大会の出場校の成績を見てみると、このような特徴が出てきた。

 

打高投低:関東、東海、九州

投高打低:近畿、中国、四国

バランス型:北海道、東北、北信越

開催球場が打者有利か不利な関係もあるため、一概にこれだけでは比較できないが、このような印象を受けた。強いて言うなら、中国、四国は2校それぞれが正反対な成績だったが、阿南光がエース一人に依存した勝ち上がりだったことや創志学園と高知は投手力寄りのチームだったので、投高打低組に分類した。

それでは、ここから各校のチーム成績のトップ10をあげていく。

【チーム打率】

1位 健大高崎 .401

2位 豊川 .398

3位 愛工大名電 .393

4位 関東一 .386

5位 神村学園 .380

6位 明豊 .371

7位 宇治山田商 .364

8位 阿南光 .358

9位 東海大福岡 .356

10位 京都国際 .351

ご覧のように10位以内に打高投低にあげた関東、東海、九州地区のうち8校が名を連ねた。特に出場校中、唯一のチーム打率4割という健大高崎の数字が目を引く。東海3校はすべて10傑入りしている。打高の3地区以外では阿南光、京都国際がランクイン。阿南光はエースの吉岡暖のワンマンチームの印象を受けるが、実は打線が強力なチームだ。

【チーム盗塁数 1試合あたり】

1位 山梨学院 3.7

2位 中央学院 3.2

3位 健大高崎 2.9

4位 京都外大西 2.8

4位 明豊 2.8

6位 報徳学園 2.6

7位 星稜 2.3

8位 豊川 2.3

9位 阿南光 2.2

10位 広陵 2

新基準バットに移行し、得点力不足が懸念される中で重要になりそうなものの一つである走塁。その中で1試合当たりの盗塁数が多いのは昨春のセンバツ優勝校の山梨学院だ。チーム打率は3割を越えながらも打高のチームが多い関東勢の中ではややおとなしめの中で盗塁でチャンスを広げて得点力を高めたと思われる。おそらく、このセンバツもそのような足を絡めた攻撃をしてくると予想される。京都外大西は近畿大会でも機動力は目を引いた。報徳学園のように打撃成績は高くないチームは機動力を駆使して、得点力不足を補ったと思われるが、豊川、阿南光、広陵のようにチーム打率が高いチームもいるので、全体的に攻撃的な野球をしてくるチームといえるだろう。

【チーム防御率】

1位 京都国際 0.74

2位 報徳学園 0.90

3位 創志学園 1.03

4位 北海 1.18

5位 近江 1.38

6位 別海 1.50

7位 青森山田 1.55

8位 広陵 1.58

9位 田辺 1.59

10位 健大高崎 1.65

京都国際、報徳学園の投手力が際立つツートップに。この2校と近江は1試合あたりの失策数も少なく守備面も安定している。また、圏外となったが、11位が大阪桐蔭、12位が耐久と続いており、近畿地区がいかに投高打低だったかがわかる。この中では北海と広陵はチーム打率も高い。また、チーム打率は最下位とブービーだった21世紀枠の別海と田辺だが、防御率は10傑に入った。特に別海は1試合あたりの失策数も少なく(0.8)、守備も安定している。また、チーム打率に続いて、防御率でも10傑入りを果たした健大高崎も10位に入っている。投打に能力が高いことから、優勝候補に推す声が多いのも納得するだろう。

しかし、ここで疑問に思う人もいるだろう。チーム打率も高い京都国際は優勝候補にはならないのか?

では、ここからは指標も使いながら、見てみよう。

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