かるたーの大阪野球マガジン

【高校野球】秋季大阪大会準々決勝 関大一×大阪桐蔭 アーカイブ試合記事

近畿大会も終了したが、準々決勝の試合の模様をレポ。試合結果は以下のよう。

準々決勝 第二試合

関大一

00000

5136X 15

大阪桐蔭

【バッテリー】

関大一:奥田脇田

大阪桐蔭:森、西田増田、藤田大

大阪桐蔭が12安打15得点の圧勝というべきゲームだった。

先に守る大阪桐蔭の先発は5回戦の八尾戦に続いて森陽樹。立ち上がりから息を呑むようなストレートを軸に二者連続三振に始まり、関大一の攻撃を三者凡退で片付ける圧巻の投球。1回裏、大阪桐蔭は宮本楽久の二塁打を口火に3番畠中健太の一塁線を破る右適時三塁打、さらに送球が逸れて打った畠中も帰ってきて、結果、ランニング本塁打となり大阪桐蔭が早々に2点を先制する。さらに大阪桐蔭の初回の攻勢は止まらず、この後、7番桑元信祐が右越えの2点適時打、8番古門にも適時打が飛び出し、一挙5得点の猛攻。森の立ち上がりの投球の様子からして、ほぼ勝負の大勢が決まった初回の攻防だった。

ビッグイニングのつなぎ役にもなった大阪桐蔭・桑元信祐。下位打線でいいはたらきを見せるが、二塁手としてセンターラインを支える。

 

大阪桐蔭の先発・森も大量援護をもらってなお勢いを増し、2回表にも2つの見逃し三振を奪うなど、3回をパーフェクト投球。攻撃陣も2回裏に1点、3回裏に3点と序盤3回を終えて9点のリード。大阪桐蔭の5回コールドはおろか、森の5回参考完全試合の様相すら呈してくる。しかし、その劣勢の中で4回表、関大一の1番橘田隼が中前安打を放ち、完全試合は免れる。この後、失策で1死一、二塁のチャンスを作るものの森が落ち着いて、後続を抑える。そして、その裏の攻撃で7番桑元がこの3本目となる適時打で大阪桐蔭に10点目。その後も攻撃の手を緩めず、代打で登場した選手や宮本、畠中といった主力打者にも適時打が飛び出すなど、一挙6得点。5回表は二番手に西田陽をマウンドに上げるなど、野手もここまで出番のなかった選手が守備に就くなど、余裕の試合運び。この隙に関大一は一矢報いたいところだが、西田も森ほどの剛速球ではないが、なかなかのストレートを投げる実力者。先頭の6番雁木祥光に安打を許したものの後続を落ち着いて抑えて、大阪桐蔭が悠々自適の一人旅で準決勝進出を決めた。関大一は見せ場がほとんどないまま敗れた格好となった。投打において、全体的なレベルアップが求められるだろう。

関大一の1番を打つ橘田隼。速球に力負けしないスイングで大阪桐蔭・森陽樹から安打を放った。パンチ力を身に付けたい。

関大一のエース・奥田大輝。制球はまずまずだが、決め球に苦しみ、4回を投げ、15失点と厳しい結果に。

二番手で登板した大阪桐蔭・西田陽。実は森、中野同様に旧チームから登板経験があり、実力は確か。来年の夏に向けて、欠かせない右腕の一人だ。

◆大阪桐蔭・森陽樹がめざす圧倒する投球「相手打者やベンチに無理と思わせるぐらい」

大阪桐蔭が投打に圧倒したのは確かだが、この完勝を生んだのはやはり先発の森陽樹の圧巻の投球に他ならないだろう。この日の投球は5回戦の八尾戦の投球よりもいい出来ではないかと見えた。西谷浩一監督にはこの日の森はどう映ったのか。

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