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【高校】長野大会 22日に準決勝 春の再戦となる各カードの見どころ

第103回全国高校野球選手権長野大会(松本市野球場)

第1シード松商学園、第2シード岡谷南、第3シード長野日大、第4シード高遠とシード順位に従って順当に4強が出そろった。準決勝は春の県大会準決勝と同じ、松商学園―高遠、岡谷南―長野日大になった。春の一戦を振り返りながら、各カードを展望する。

▽松商学園―高遠
【春の県大会準決勝】
高遠 000110 2
松商 054022x 13

春は松商が前半に試合を決める展開で圧倒した。高遠の先発登内に対し2回、敵失、3四球に3本の適時打を集め5得点している。その後も柳原、湯田の高遠リリーフ陣からも2点ずつ奪っている。ちなみにこの夏、絶好調の織茂(3番)、熊谷(5番)は出場していない。

松商は左のエース格栗原が被安打2、2失点で6回を投げ切った。

春の高遠は2日前の準々決勝で上田西と延長11回を戦い、準決勝は4日間で3試合目。選手層が厚いわけではない高遠にとっては厳しい日程だった。それにしても松商の投打の充実ぶりを印象づけた。

夏は日程的には春よりゆとりはあるものの、梅雨明けしての暑さや春以上の重圧、そして18日の準々決勝で155球完投したエース登内の疲労度が気になる。

一方の松商は春からさらに打線に厚みが増し、絶好調と言っていい状態。そして栗原、右のエース渡邉、さらに速球派今井も含め、余裕のある投手起用で不安材料は少ない。

松商の優位は動かないが、高遠としては、オールコールド勝ちで競り合いをしていない松商を慌てさせる展開に持ち込めるか。失策などで自分たちから崩れなくなった高遠。しかし松商打線の打球速度、走力はこれまでにないプレッシャーになる。序盤にビッグイニングを作られることだけは避けたい。

▽岡谷南―長野日大
【春の県大会準決勝】
岡谷南
0001120032 9
0210300010 7
長野日大   (延長10回)

岡谷南は今大会でも見せている9回の得点で延長の末、長野日大に逆転勝ちしている。

岡谷南は左腕エース星野が先発し、7回6失点。10四死球と荒れていた。8回からは右の髙橋主将が投げ、1失点にまとめた。

日大は2日前の準々決勝・佐久長聖戦で129球完封のエース白根が先発し、5回2/3を投げ4失点で降板。リリーフ陣がリードを守れなかった。

点の取り合いになったのは、与えた四死球が岡谷南は13、日大が7、さらに日大は2失策が失点に絡む荒れた内容だったからだ。

春の対戦は、両チームのここまでの試合内容からはあまり参考にならない。この夏は、岡谷南は終盤の集中力、日大はエース白根の安定感が際立っている。

岡谷南は星野、高橋の左右2本柱が、ほどほどに荒れるのを持ち味に試合を作っている。日大打線は、ボールを見極めながら、自慢の機動力を絡めて崩せるか。不安定だった岡谷南の守備陣も準々決勝で見せた堅実さを継続したい。

日大は白根にマウンドを託す形。130㌔中盤の球威と制球力はどの試合でも安定して発揮でき、気迫も充実。これに対し岡谷南は、古野、小口、味澤の好調1~3番が起爆剤になりたい。少ない失点で終盤に持ち込めれば、過去2戦のような9回のドラマを予感させる。

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