【中学軟式】全中準優勝 佐久長聖中指導者インタビュー 自分たちの野球を動じずに
8月に福井県で開いた第46回全国中学校体育大会で、佐久長聖中が県勢初となる決勝進出を果たした。惜しくも高知中に0-1で敗れたものの準優勝は快挙で、中学野球関係者にとっても悲願。これまでも県内をけん引してきた強豪の長聖中だが、スーパースター不在のチームにあっていかに快進撃を果たしたのか。二人三脚でチームを指導する小金沢和範監督と小林亘コーチにインタビューした。
↓ 新チームの練習を見守る小金沢監督(右)と小林コーチ
長聖中の全中出場は21年以来2度目。前回は初戦敗退。県勢はこれまで25回大会の茅野北部、昨年45回大会の松本国際が1勝してベスト8が最高だった。
↓ 全中で準優勝した長聖ナイン
◇小金沢和範監督
(こがねざわ かずのり)佐久市(旧臼田町)出身の36歳。佐久長聖高で内野手。城西大卒(準硬式野球部)。県内の公立中学校の常勤講師を経て、2015年から長聖中勤務。数学科。
◇小林亘コーチ
(こばやし わたる)御代田町出身の40歳。佐久長聖高で外野手。茨城大卒(準硬式野球部)。県内高校の常勤講師など経て、2009年から長聖中勤務。数学科。
<佐久長聖中この1年の主な戦績>
【第15回全日本少年春季大会県代表決定大会】
(昨年11月3日)
▽準決勝
〇 6-1南部球友クラブ
▽決勝
〇 10-3阿智中ク
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【第15回全日本少年春季大会】
(3月・静岡)
▽1回戦
● 5-7島田第一・第二(静岡)
(優勝は石川・星稜中)
【第41回全日本少年大会県代表決定大会】
(5月25日)
▽準決勝
〇 5-3長野日大・東部・裾花
▽決勝
〇 2-0伊那中
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【第41回全日本少年大会北信越ブロック予選会】
(6月29、30日・長野県営)
▽準決勝
● 0-2星稜中(石川)
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【県中学校総合体育大会】
(7月13~20日・市営岡谷ほか)
▽1回戦
〇 3-1長野北部ク
▽2回戦
〇 7-2箕輪
▽準決勝
〇 2-0NTBク
▽決勝
〇 4-1南部球友ク
【北信越中学校総合競技大会】
(8月6~8日・新潟柏崎市)
▽2回戦
〇 9-1三国中(福井)
▽準決勝
〇 11-8聖籠中(新潟)
▽決勝
〇 7-5宮内中(新潟)
(長聖は初優勝)
↓ 北信越初制覇の佐久長聖
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【第46回全国中学校体育大会】
(8月19~23日・福井)
▽2回戦
〇 9-3土庄町立土庄中(香川)
▽準々決勝
〇 2-1津市立朝陽中(三重)
▽準決勝
〇 4-3修徳中(東京)
▽決勝
● 0-1高知中(高知)
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―全中での準優勝はどう評価するか
小林コーチ よくやったと思います。本当に試合を追うごとに成長したなというのが実感としてあります。あと一つ勝てればという思いもありますが、新チームや大会のスタート段階を振り返ってみれば正直、全国で勝つというのが目標であって決勝に残るというのはまったく頭になかったので、そういう意味では上出来でした。
↓ 選手たちに声をかける小林コーチ
―何が一番成長したのか
小林コーチ 私の目から見ると、生徒たちが動じなくなりました。いろんな局面でもあたふたしなくなりました。監督がよく言うんですが、「自分たちのやってきた自分たちの野球をしよう」というのが実践できるようになった気がします。
―小金沢監督は苦しかった県大会をよく振り返った
小金沢監督 県大会は厳しかったですね。地区予選は打って勝ってきた印象がある中、県大会は相手投手が一段とよくなるので、どうしても打てなくなるのは必然だと思っていました。まして県大会は正直、3年生投手がなかなか思うように放れず、守備からのリズムも苦しくて、守備も攻撃も思ったようにいきませんでした。
↓ 技術指導する小金沢監督
―苦しみながら県大会を制し、北信越の方は状態が上がったのか
小林コーチ 北信越も投手陣は相変わらず状態はあまりよくなかったですが、バッターは上がってきたなという感じでした。
―もともと打力は高かったのか
小林コーチ そう思いますね。
―何か指導やアドバイスがあったのか
小林コーチ 対戦相手によって打ち方を変えたり、こうしようとやったりしたわけではなく、「自分の振りをしっかりしよう」と指導してきました。そこは攻撃面も投球でも、動じずに自分のスイングをしたり、自分たちの野球ができるようになったりしたのかなと思います。
―調子の上がってこない投手もいたが、ほかの投手たちがカバーした
小金沢監督 そうですね。赤塚や中沢は北信越までいま一つだったのが、全国に行ったら調子を上げて、準優勝の大きな勝因になったと思います。今まで完投はやってきていないので、自分の役割を、2回なら2回をしっかり抑えるように、練習試合もそういう形で亘先生から言ってもらってやってきたので、全国でもいつもと変わらずに自分の任されたところを抑えることに集中してくれました。
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