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【イベント】渡辺元横浜監督と荻原長野市長がスポーツ対談

長野広域連合(連合長=荻原健司長野市長)は12月8日、「長野地域元気な体づくりプロジェクト」の一環で、元横浜高校監督の渡辺元智さんと、冬季五輪金メダリストでもある荻原市長による対談を長野市内で行い、スポーツにおける食事などについて意見を交わした。

↓ 対談する渡辺元監督(中央)と荻原市長(右)

渡辺元監督は、横浜高の監督として松坂大輔(元西武ほか)を擁して甲子園で春夏連覇するなど計5度の全国制覇を果たした名将。荻原市長はノルディック複合で五輪金メダリストに輝いたトップアスリートだった。

渡辺元監督の二女で、長く横浜高野球部合宿所で寮母を務めた管理栄養士の渡邉元美さんがコーディネーターを務め、2人が食事とスポーツなどについて意見を交わした。

荻原市長は現役当時、科学的な食事管理は一般的でなかったが、「持久力のスポーツでいつも目いっぱい食べていた」という。高校2年生で初めて国際大会を経験した際、海外勢の「アスリート」としての意識の高さに衝撃を受け、「部活の延長では世界一になれない。アスリートにならないといけない」と、食事や睡眠など生活面から競技中心にしたと振り返った。

渡辺元監督は、食事やトレーニングなど新しいことを積極的に取り入れたエピソードを語り、聴講していた高校球児には「自分で考えて気づこうとしてほしい」とアドバイスした。

渡邊さんは寮母時代、野菜嫌いの部員がサラダをバケツに捨てていて、当時の渡辺監督が食事提供を辞めさせたエピソードを披露。結局、部員たちはコンビニ弁当などでは満足できず、「1週間で、食事を再開するよう謝罪してきた」という。渡邊さんはその後、サラダのバリエーションも増やすなど工夫すると、「選手たちも食べてくれるようになった」と語った。

対談に先立ち、渡辺元監督は「人生の勝利者たれ~名将が語る不易流行とは」の演題で講演。渡辺元監督はかつて鉄拳を振るった時期もあったがその後、対話さらにメールでのやりとりと時代の変化に応じて指導スタイルを変えたと話した。

これを受けて荻原市長は「対応は変化したが、根っこにある選手への信頼は変わらなかったから多くの選手を輩出できたのでは」と受け止めていた。

イベントには高校球児や指導者、一般から約120人が聴講。別に渡辺元監督による野球教室や、渡邊さんによる女子マネジャーらが受講した調理実習があった。

↓ 講演で話す渡辺元監督

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