【研修会】昨夏躍進の中高3指導者がパネルディスカッション
北信地区野球協会は2月8日、長野市内でパネルディスカッション形式の研修会を開いた。昨年の全国中学校体育大会(全中)で準優勝した佐久長聖中の小金沢和範監督、昨夏の高校野球長野大会で優勝した長野日大・松橋将之監督と同準優勝の長野俊英・小林正具監督が、「子どもを伸ばすコーチング術」をテーマに日ごろの取り組みや考えを述べ合った。
↓ 3人の監督が語り合った研修会
同協会総会の一環で開催。全中で県勢初の決勝進出を果たした長聖・小金沢監督は「『いつも通り』を合言葉に、そのようにプレーできた」と快進撃を振り返った。
長野日大・松橋監督は15年ぶり、自身では初めての優勝に「なぜ勝てたか正直分からない」としながらも、「21年の準優勝を見て入学したのが今の3年生。甲子園に行きたいと強く希望して入ってくれたのが大きな要因では」と分析した。
昨夏初の決勝進出を果たした長野俊英・小林監督は「3年生がやりたいことよりやるべきことを優先してくれた」と成長を感じ、決勝で敗れた日大戦は「松橋監督との徹底力の差かな」と述べた。
日ごろから指導で心掛けていることとして、小金沢監督は「選手の細かい変化を見ている」、松橋監督は「『心体技』と言っている。部員心得15条を斉唱して練習に入る」、小林監督は「その道のプロフェッショナル、『できる』人材を育てようと指導している」と語った。
勝つための秘訣について、小金沢監督は「選手が自分で自信をつけていってくれる」とし、伝統的な堅いディフェンスは「ドリルを徹底している」とした。松橋監督は「頭を使うことは特に考えている」と言い、その読みが昨夏の勝負強い打撃にもつながったと振り返った。
小林監督は昨夏の快進撃に「3年生が生活の中で我慢を覚え、正しい努力を継続的にできたからでは」と推測した。
高校野球長野大会の決勝戦で長野市勢同士が対戦するのは史上初めてだった。また全中で県勢はそれまで8強が最高だったが、長聖中が大きく塗り替えた。小中高の指導者ら約130人が聴講した。