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“超高速”バスケで押し切ったキングスU15(男子)、攻守で“スタイル”貫いた北谷中(女子)が頂点 U15Jr.ウインターカップ沖縄予選会…第3回沖縄アリーナカップ

 小中高の各カテゴリで沖縄県の頂点を決める第3回沖縄アリーナカップの最終日が20日、同アリーナで行われ、中学校の部活動やBリーグユース、街クラブが垣根を越えて競い合う第5回県U15選手権大会兼ジュニアウインターカップ第5回全国U15選手権大会県予選会の男女決勝を行った。

 男子は琉球ゴールデンキングスU15(以下、キングスU15)がStandardに63ー51で競り勝って頂点。女子は大接戦の末、北谷町立北谷中学校がHEARTに53ー50で勝利して優勝を飾った。(文・写真 長嶺真輝)

キングスU15の#54越圭司が攻守で爆発 男子

 男子決勝は両チームのエースによる点の奪い合いでスタート。キングスU15の#54越圭司が3Pやドライブでスコアすれば、Standardの#30平良孔龍も内外からシュートを射抜いて離されない。

 第2Qに入ると、キングスU15が高いディフェンス強度とボールへの執着心で流れをつかむ。素早いトランジションでボールをプッシュし、相手ディフェンスの体制が整う前に高確率のシュートを決め続け、36ー24と突き放してこのクオーターを終えた。諦めないStandardに第4Qで一桁点差まで詰め寄られたが、最後まで越ともう一人のエースである#29宮里俊佑の2人が積極的なアタックを貫き、押し切った。

 攻守で力強くチームをけん引した越は「チームとしてはリバウンドで粘り、『超高速バスケ』を意識した速い展開のバスケットボールを遂行し、チーム全体で声を出してコミュニケーションを取って戦うことができました」とコメント。個人としても圧巻の活躍だったが、「シュートの決定力と試合の最後まで遂行し続ける力が足りていないと感じているので、Jr.ウインターカップに向けて準備していきます」とさらなる成長を見据えた。

 末広朋也コーチは「全国の舞台でキングスU15がプレーをできるチャンスを掴み取ることができて良かったです。キングスU15は自分たちで考えてプレーをすることを重視していて、今日の試合のような緊張感の中で、攻守に渡って一つ一つのプレーで集中して臨めるように意識し、それが今日の試合で体現できていたと感じています」と振り返った。

北谷中の#6大城采花が値千金の3P 女子

 女子決勝で先に流れをつかんだのは北谷中。前線からプレッシャーをかける強度の高いディフェンスでHEARTのターンオーバーを誘い、速攻を連発する。ハーフコートでもスキルの高い#4小浜結羽と#5ウェアーティアナ結愛を中心にドライブでペイントエリアにアタックし、レイアップやキックアウトからの外のシュートで第2Qを34ー28とリードして折り返した。

 後半に入ると高さに勝るHEARTが#18松田凛愛、#11近藤帆夏のツインタワーを中心にインサイドを固め、北谷中の攻撃のリズムを狂わせる。外のシュート成功率が極端に落ち、リバウンドを制したHERATが逆転に成功。第4Q序盤には最大4点のリードを奪って先行した。

 しかし、諦めずに外のシュートを打ち続けた北谷中は、試合時間残り約2分の場面で#6大城采花が値千金の3Pをヒット。直後のディフェンスで体を張って守り切ると、今度は#11比嘉珠莉奈がロングの2Pをねじ込み、そのまま逃げ切った。

 指揮を執った比嘉学コーチは「リバウンドの課題はずっとあったので、途中でどうしようか迷ったのですが、思い切ってメンバーを小さめにしました。当たりを強くしようということで、相手のガードが少し苦しんでくれたと思います」と勝因を語った。外のシュート成功率が下がった時間帯も打ち続けたことについては「『打たないくらいなら打ち続けろ』『自分を信じろ』とずっと言っていました」と語り、最後の最後でシュートが「キタ」ことに安堵の表情を浮かべていた。

 キャプテンの小浜も「前から当たってスティールをしたり、相手のミスを誘ったりして、自分たちのオフェンスの回数を多くできたことが勝因だと思います」と語り、攻守における遂行力の高さを誇った。昨年はベスト8だった全国大会は優勝を目標に掲げる。「全国はもっとボールを運べるガードがいるので、ヘルプした後のローテーションを早くしたいです。オフェンスではドライブやチームプレーをもっと磨きたいです」と展望した。

男子優勝の琉球ゴールデンキングスU15

女子優勝の北谷中学校

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