ジョン・レノン『女は世界の奴隷か!』 ビートルズも、本当の革命だけは起こせなかった。 でも、ジョンは色んなヒントを残してくれていっている
ジョン・レノンの「女は世界の奴隷か!」は、女性問題のことをよく分かっている歌だなと思います。
原題は「女性は世界のニガーか」という衝撃のフレーズです。で「女は世界の奴隷か!」と訳されたわけですが、この邦題を考えた人はジョン・レノンが何を言いたかったのかよく分かっています。
ジョン・レノンが一番言いたかったことは、世界中に女性は半分いるのに、それがマイノリティーの黒人と同じように差別されているのはおかしいだろうということなのです。
黒人運動と女性運動は連帯しなければならないという思いがあるのだと思います。
一番最初のオープンリー・ゲイの政治家ハーヴェイ・ミルクがやった方法です。マイノリティーであるゲイだけじゃ絶対政治家にはなれない、だから近所の犬のウンコの掃除をしようという所から始めたわけです。犬のウンコに困っているお婆ちゃんを取り込もうとしたのです。お婆ちゃん、身体障害者など困っている人たちと連帯を取ることによって、マイノリティはマイノリティじゃなくなると。彼は仲間を増やしていくことによって、世界で始めて、ゲイと公表して政治家になったのです。
フェミ問題を見てても中々連帯するのは難しいなと思います。杉田水脈みたいな女性もいますし。
ジョン・レノンも色んなマイノリティが一体となって、体制を変えることまで夢見ていたのですが、うまく行きませんでした。『ヌートピア宣言』のオープニング曲「マインド・ゲームス」なんて、運動されている方には、「なにが“どうでもいいことなんだ”」と怒られそうですか“どうせ心の問題(どうでもいいことなんだから)なんだから、みんなマインド・ゲリラになって、バリアを外して、一つになればいいんだ”と歌っているように聴こえます。
ジョン・レノンも困って「マインド・ゲームス」のオチはありきたりな、“答えは愛なんだ”で終わっていますが、ジョンは本当に、時の大統領ニクソンを退陣させて、ベトナム戦争を終わらせることを夢見ていたのです。でもニクソンに選挙で勝てなかった日にジョンはブチ切れて、ヨーコさんがいるのに、パーティーで一緒にいた女性とトイレでセックスを始めてしまいます。
ジョンがなぜそんなことをしたのか、ロック・スターからアクティビストを目指したのに、それで成功出来なくって、キャバーン時代のロック・スターに戻ったのかもしれません。それとも、ロック・スターからアクティビストにしたヨーコさんに腹を立てていたのかもしれませんね。
でも、次の日、とんでもないことしでかしたなと思って、「あいすません(あいすいません)」という曲を書くのです。
(残り 1521文字/全文: 2646文字)
この記事の続きは会員限定です。入会をご検討の方は「ウェブマガジンのご案内」をクリックして内容をご確認ください。
ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。
会員の方は、ログインしてください。
タグマ!アカウントでログイン
tags: John Lennon plastic ono band Yoko Ono
外部サービスアカウントでログイン
Twitterログイン機能終了のお知らせ
Facebookログイン機能終了のお知らせ