クラブ閉店の事情-改正風営法のシミュレーション 1-(松沢呉一) -2,662文字-
相次ぐクラブの閉店
10月31日(土)、ハロウィン騒ぎの裏で、サルサクラブとして営業してきた六本木のラテン・ダイニングバー「パライソ」が最後の夜を迎えました。
平素よりParaiso をお引き立ていただき、誠にありがとうございます。皆様のおかげをもちまして、先日は盛大に3周年記念を迎える事が出来ましたこと、心より御礼申し上げます。
このような折に、残念なお知らせをいたしますことをお赦し下さい。
突然ではございますが、きたる10月31日(土)「ハロウィンパーティー」のイベントをもちまして、ラテンダイニング・バー「Paraiso」としての営業を終了することとなりました。サルサのダンスを楽しめる飲食店として、六本木で長く営業して参りましたが、サルサの楽しみ方の多様化、また風営法改正後の許可制度を考慮し、このままの形態で営業を続けていく事は困難であるという判断に至ったものです。
代官山AIRも今年いっぱいで閉店することが発表されて、いよいよクラブシーンは終焉かという話が出始めてます。
上の挨拶文にあるように、「パライソ」ははっきりと風営法の改正を閉店理由に挙げていて、AIRも多かれ少なかれ、その影響はあるんだと思います。このままだとおそらく代官山周辺は営業許可地域から外れそうなので。
だったら、宇田川町にでも移転すればいいじゃないですか。渋谷駅周辺は広範囲に商業地域になっていて、営業許可地域に指定されることはほぼ間違いないんだから。恵比寿駅周辺もそうです。
先日、あるクラブ経営者に現状どうなっているのかを聞いた際に、「移転すればいい」と言ったところ、即座に否定されました。昨今、クラブは儲かっていないんですってね。移転する費用が出ない。移転したとしても、その先回収できる見込みがないのです。そうだったのか。
クラブの客離れと風営法
風営法改正以前に、クラブの客離れが進んでいる。これは世代的な傾向もあって、若い世代がクラブに行かないらしい。クラブって若い世代の熱気でムンムンなんじゃないんか。
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