ウクライナ三題—ジンジャー(Jinjer)からのメッセージ/プーチンとヒトラー/ウクライナ兵とロシア兵の死者数-(松沢呉一)
ウクライナのバンド、ジンジャーは今
ウクライナの極右勢力の動向や、ウクライナのLGBT、ゼレンスキー大統領がタレント出身であるなんてことを1年以上前に書いてましたが、ウクライナについて知っていることはそんなになくて、親しみみたいなものを感じることがあるとすると、日本にいるウクライナ人YouTuberと「ビバノン」で何度か取り上げてきたバンドのジンジャーくらいです。
ジンジャーの「Home Back」って曲はゾッとします。デスボイスやシャウト、変拍子がゾッとするんじゃないですよ。
2020年の曲ですが、まさに今のウクライナを予見したような内容です(おそらくクリミア半島へのロシアの侵攻を踏まえていて、未来を見据えたわけではないでしょうが)。
いきなり戦争が始まって、サイレンが鳴り響き、銃弾が飛び交う。家にいてももう平和はなく、家にいて家に帰りたいと願う。「どうか私たちをホームレスにしておかないでください」と訴えています。
たしかにな。家が安心の場所なのは、世界が平和な時。戦時においては家にいるより、地下壕の方がまだしも安心。
こういうバンドですから、今回、何かメッセージを出していないかと検索してみたのですが、見当たらず。彼らは国外の活動も多いので、ウクライナにいない可能性も高い。安全地帯にいながらメッセージを出すのはためらわれたりするかもしれない。
撮ったのは 一昨日のようですが、昨日になって以下が公開されました(元はインスタグラムかも)。
彼らは現在キエフの比較的安全なところにいると言ってます。
心配してくれているファンに対してのお礼のあと、なんの罪もない人々、とくに子どもが食料も水も十分ではない地下壕で昼夜過ごしている現実を述べたあと、このことを伝えて欲しいとお願いして終わってます。
各地でプーチンはヒトラー扱い
世界各地でプロテストが続いています。昨日、ベルリンであったウクライナ連帯デモは10万人以上が参加だってよ。
まだドイツでは州によっては集会・デモの規制が残っているはずです。いつまでもウイルスで遊んでんじゃねえよ。
「ロシア人たちの抵抗—ロシア人の誰もがウクライナ侵攻を支持しているわけではない。誰もが反対しているわけでもない」に、「プーチンは現代のヒトラーだ」と書きました。
そう思っている人は多くて、プラカードにもそれが表現されています、。
以下はトルコのアンカラ(こちらの動画から)で出ていたプラカード。
プトラーはちょっと無理がないか。
以下はロンドン(こちらの動画から)。
制裁を求めています。上のハーケンクロイツにはバッテンがついてます。対してこちらのハーケンクロイツは国旗の色で「ロシアはナチスドイツと同じ」と言っていることがわかるようになっているだけで、バッテンはついてない。そのため、おっちょこちょいは極右が参加していたと言い出しそう。
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