難民はただ受け入れればいいってもんじゃなく、そのあとが大事かつ難しい—時間をかけて整えていくしかない-(松沢呉一)
「在キエフのパルホメンコ・ボグダンさんが語るウクライナとロシア、そして日本」の続きです。
ロシアのラッパーたちの戦争批判
インスタグラムで政府批判をやったラッパーのOxxxymironは、3月15日、トルコのイスタンブールで、ウクライナから逃げた人々を支援するためのライブ「RUSSIANS AGAINST WAR」を開催。
RUSSIANSとなっているので、Oxxxymiron以外のロシアのミュージシャンたちが参加するのかもしれないですが、詳細は不明。行かなきゃと思ったけれど、チケットは速攻でソウルドアウト。
その告知映像。
彼と同じくらい人気のあるラッパー、Faceもインスタグラムで、知識人、文化人の責任を問い、自分で考えない人々を批判しました。彼はもう国外に出ているようで、「ロシアに戻ることはもうない」と宣言しています。
ナチスがユダヤ人を迫害したために科学者が海外に亡命し、そのおかげで原爆が作れなかったように、人気のある人、能力の高い人たちが次々とロシアを出ていけばいいのに。日本はその受け入れ先のひとつとして認識されるように環境を整えたい。
日本に来るウクライナ難民はドン・キホーテで十分受け入れられるので、その先を考える
すでにウクライナから脱出した人は250万人を超えて、ポーランドはすでに飽和し、施設が足りない。急速すぎて移動が間に合わないだけで、ヨーロッパ各国が受け入れる表明をしていますから、日本の出番はほとんどなさそうです。
よーく考えれば当然のことであって、ここまで書いてきたように、ウクライナから日本に避難する人はそんなにはいない。遠いですもん。
前回出した動画でボグダンさんが言っているように、小さい子どもや老人、病人がいる家族では、長時間飛行機に乗りたくない。そうじゃなくても、いずれ戻れるかもしれないとの希望は捨てたくなく、どうせなら近くて、陸路で行ける場所の方がいい。現実にそうするわけじゃなくても、歩いて帰れるイメージ。近い国なら互いに理解もあります。
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