親方のプーチンがウクライナをかっぱらおうとしたのが今回の戦争—ロシア軍の実体は武装盗賊団-(松沢呉一)
「プッシー・ライオットのルシア・シュタインも脱国か?—ロシア人でいることの辛さを少しでも軽減させたい」の続きです。
ロシア将校戦死情報
第59警備隊戦車連隊の指揮官アレクサンダー・ヴェスパロフ大佐がお亡くなりになりました。ちょっと前にこの話はどっかで見たのですが、検索しても他のソースで確認ができず。名前だけメモして放置してました。
先週金曜日に葬儀があって、妹がそのことをSMSに書いていたそうなので確定です。以降、あちこちで取り上げられています。ロシア軍は遺体を確保しながらも、ボロボロになった身分証はウクライナの手に渡っています。
私は将官しかカウントしていないので、大佐方面は疎いのですが、大佐としてはこれが9人目になるようです。将校全体では30人を超えています。将校がそうそう死んでは困るわけですが、どんどん死んでます。
この第59警備隊戦車連隊は多数が戦死し、残りは投降して壊滅したとの情報もあります。
すでにロシア軍の死者はウクライナ発表で19,000人を突破。数日内に2万人を超える見込み。少なく見積もっても実数は15,000人にはなっていそうです。「ウクライナの民間人の命を粗末にしているだけでなく、自国兵の命も粗末にしているので勘弁してくれ」ってか。できるか、ボケ。
民間人虐殺でロシアは世界各国を怒らせてしまい、続々武器が届いているので、この先、さらに記録の伸びが期待できます。せいぜい頑張れよ、ロシア軍。
なぜロシア軍はこうも弱いのか
ロシアはベールに包まれた謎めいた国家であり、ロシア軍は底知れぬ恐ろしさがあったわけですが、あっさい底でした。
当初は米のシンクタンクやヨーロッパ各国の読みでも、あっという間にロシア軍はウクライナを制覇するはずだったのに、全然話が違っていて、ロシア軍はマヌケかつ弱いってことが明らかになりました。
戦争が始まって間もなくの段階で「これから特殊部隊スペツナズが出てくるので甘く見てはいけない」という意見も出てましたが、最初期にスペツナズは投入されて壊滅していたことを知って、腰が砕けました。スペツナズは一般名詞なので、まだ登場していないスペツナズがいるかもしれないですが、登場したらまた瞬殺されるだけでしょう。
岡崎体育の「スペツナズ」を今聴くと悲しみがいや増しです。
この原因として、ウクライナ軍を軽く見たこと、軽く見た上での作戦がミスったこと、無理のある侵略戦争で兵士の士気が上がらなかったことなどが挙げられていて、対してウクライナ軍はそれらが見事に逆だったってことになります。
もうひとつ大きいのは、今回に限ったことではなく、ロシアは前提になる装備や戦争の思想に欠陥があって、いかに最新鋭の兵器を投入しても使いこなせないってことだろうと思います。
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