松沢呉一のビバノン・ライフ

二枚目は要友紀子—川田龍平が要友紀子を応援する理由とセックスワークが政治的テーマになりにくい理由-(松沢呉一)-[無料記事]

 

川田龍平×要友紀子

 

vivanon_sentence投票日まで一週間を切って、最後の追い込みです。

当日急用ができたり、面倒になったりするのを避けるため、私はたいてい期日前投票をするようにしていて、そろそろ行かなきゃ。比例は要友紀子で決定として、選挙区はまだ誰にするか決めてません。「どうしてもこの人」というのがいないので、誰でもいいんですけどね。

誰に投票するか、それ以前に投票するのかどうかまだ決めかねている人は以下をどうぞ。

 

 

ここで解説。なんで川田龍平議員が協力してくれたのかと言えば、要友紀子とは古い古い知り合いなのです。ダチと言っていい関係。薬害エイズ裁判の時に要友紀子が支援したとかじゃなかろうか。選挙も手伝ったことがあるはずです。

すでに説明したように、要友紀子の活動範囲は広い。それに伴って人脈も広い。彼女は「この人は友だち、あの人は知り合い」とその人脈をひけらかすようなことをしないので、その全貌を知ることは難しくて、きっかけがあって初めてわかったりします。

HIVを通して、川田氏は長谷川博史さんともつながりがありました。ぼんやりとした記憶ですが、長谷川さんは、「薬害エイズとセックスによる感染は違うとして線引をしたがる人たちが多い中、川田君は等しく感染者として扱う」とその姿勢を褒め称えていたことがありました。

そして要友紀子はSWASHでセックスワーカーの感染症予防をやっています。全部つながるのです。

 

 

二枚目は要友紀子

 

vivanon_sentenceこの中で語られているように、性風俗を利用していても、そのことを政治家の活動で活かそうとする議員はまずいない。それをやると票が減るのではないかと恐れますし、自分が利用していること、利用したことがあることがバレることを恐れます。利用したことがなくても、そう思われるのではないかと恐れます。

その点、川田氏は、そういった見られ方みたいなものをあまり気にせず、自分の判断をする。長谷川さんが評価していたのもそういうことです。

しかし、一般有権者でも政治家と同じで見られ方を気にする人が多すぎです。セックスワークでもそうだし、エロ表現でもそうで、こういうジャンルは表立って語ることが避けられがちです。その結果どうなるか。

思い返してください。「スカートが短い」「性的対象物だ」などとして議員の権力を悪用して表現潰しを狙ったフェミニスト議員連盟というのがいましたよね。自分は赤い口紅をべったり塗って性的対象物としてのアピールを存分にしながら(私が口紅を否定しているのではなく、あの人たちの論理で言えばそうなるって話です)、他人の表現は平気で潰せる思い上がった人々が何人もいて、議員連盟をやっているのです。税金による高額な報酬を得ている以上、重大な責任があるはずですが、反論されても、回答せず、謝罪もしない。

こういう無責任な人々がデカい面をする社会になってしまいました。もうやめないか。やめるためには、川田龍平や要友紀子を見習うべし。恐れず発言をしましょう。

これまで受け皿があまりに少なかったわけですが、今回は要友紀子がいます。彼女は山本夜羽音とのつきあいが長かったくらいで、表現規制反対です。表現規制反対の人たちも、「二枚目は要友紀子」で。

そう考えるとつくづく長谷川さんや山本君に、たすきをかけた要友紀子の姿を見て欲しかったなあ。あと、セックスワーカーとして自分の意見を堂々表明しつづけた南智子さんにも。

 

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ