食糧危機に備えて個人で食糧を備蓄する時代—食い物だけ備蓄しても生き残れない-(松沢呉一)
雨と露天風呂
先週のこと。傘がいらない程度に小雨が降っていたので、露天風呂に入りたくなりました。雨に濡れながら風呂に入るのが好きなのです。
ところが、銭湯に着く頃には雨がやんでいて、露天風呂では雨に濡れることはできませんでした。なんだよ。雨に濡れなくても露天風呂は気持ちいいですけど、雨を期待していたのでちょっと残念でした。
目的を果たせなかったのですが。銭湯を出る頃に急に豪雨。当面やみそうになかったので、雨の中歩き出したら、あっという間に全身びしょ濡れに。これはあんまり好きではありません。
いまさら言うまでもないことですが、気候がおかしいですわね。7月になって梅雨みたいな日々が続いています。その分、気温はさほどでもない。蒸しますが、一時に比べると過ごしやすい。
つっても、涼しくて過ごしやすいと思える地域ばかりではなく、場所によっては記録的大雨で、川が反乱していますし、梅雨の時期は例年そうなるように、気象病が発生しやすい。
私の知っている範囲でも、7月に入って、精神的、あるいは肉体的に病んでいる人が多いです。たまたま私の周りだけってことはないはずです。これは気圧の変化によるものと思われて、節々が痛くなる人もいますし、私も1日中ダルく、椎間板ヘルニアが悪化していて、今までのような痺れを通り越して、足が痛いです。
痛風の人は痛くて歩けないと言いますが、私の場合は歩いていた方が他のことで紛れて、痛みが少し軽減されます。ジッとしていると痛みを意識してしまって、寝る時は鎮痛剤が必須です。
英国、ロシアで非常事態宣言
それでも日本はまだ気候変動の序の口です。今年のヨーロッパは相当にまずい状態です。
とくにポルトガルとスペインですが、地中海沿岸に限らず、全土が熱波に襲われて、気温が45度を超えた地域もあります。スペインでは7月10日から15日の間に360人が暑さで死亡。6月からのカウントで死者は800人以上。ポルトガルでは7月16日までの7日間に639人が死亡(昨日までの1週間で、ポルトガルとスペインを合わせて1,700人以上が死亡という数字も出ています)。
ヨーロッパは全体としてエアコンが家庭にあまり普及していないので、自宅での死亡者が続出しているようです。病人や老人が中心ですが、屋外勤務をするしかない仕事の人たちでは若い世代でも亡くなっています。
両国とも山火事が頻発し、ポルトガルでは山火事の死者が100名を超えています。山火事は北アフリカ、西ヨーロッパからトルコまでの地中海沿岸全域で見られます。
昨年と比較すると、40度を超えている地域が拡大しているのと、昨年より40度超えが早い。どこもかしこも例年の気温より10度以上高い。熱波は英国にも及んでいて、異常事態宣言が出されました。
予報通り、19日は英国各所で40度超えの新記録。
熱波で火災も起きていて、高層ビルまで火災が発生。「それって熱波に関係あるんか?」と突っ込みたくなりますが、火災の数が激増しているので、どういう理由であれ、増加分、関係はしているのでしょう。住宅であれば電気系統が熱をもって発火することがありそうなのは理解できますが、民家のない原っぱでも燃えていて、やっぱり40度を超えると自然発火しやすくなるのではなかろうか。
ロシアでも山火事のために非常事態宣言が出ています。だから戦争している場合じゃないって。
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