反戦を歌うウクライナとベラルーシとロシアのバンド—Jinjer完全復活のお知らせ-(松沢呉一)
マリウポリでのプロテストは続く
ウクライナの国営通信社であるUKRINFORMの日本語版ができていることに一昨日気づきました。
「ウクリンフォルム」と読んでましたが、「ウクルインフォルム」となってます。今後そちらに統一します。
自動翻訳でウクライナ・メディアを読むことはできて、事実、そうしてきていますが、何を言っているのか皆目わからないこともあり、よく考えるとわかる場合でもよく考えるのが面倒で飛ばしがちなので、日本語版はありがたい。
ロシアに占領されたマリウポリでの抵抗が続いています。爆発物を使ったパルチザン活動も伝えられていますが、「マリウポリはウクライナだ」と書かれたビラや落書きといった非暴力活動も続いています。
こんなTシャツを来て外を歩けば歩けばロシア兵に射殺されかねない。スキを見て大急ぎでやったのでしょうけど、黒焦げになった建物の前に掲げられたロシア国旗に中指を立てた写真は胸熱。
これはマリウポリ市議会のアカウントがテレグラムで公開したものです。市議会関係者の仕業であることは明らかですから、弾圧されかねないですが、それでもやる。
Jinjerが国外でのライブ活動を再開
抵抗運動としての音楽であっても、音楽ネタは受けがよくないので、たまにやるに留めたいのですが、ウクライナでもっとも好きなバンドであるJinjerについては取り上げないわけにはいかない。
5月頃からJinjerのYouTubeチャンネルで、ライブ映像が公開され始めていたのですが、戦争前のライブでした。
昨日、ひさびさにJinjerをチェックしたら、6月から国外のフェスに出ています。
フランスのヘルフェストが一発目かも。
最初から最後までつぶさに観てしまいましたぜ。
ヘルフェストはヨーロッパ最大規模のメタル系のフェスで、フランス最大規模の音楽イベントです。
2000年、2001年はコロナのために中止となり、本年は6月17日から26日までの10日間開催。
Jinjerはウクライナ政府からの許可を得て、音楽活動のために国外に出たとのことです。カルッシュ・オーケストラがユーロヴィジョンで絶大な支持を得て優勝し、ウクライナの宣伝役を果たしたことが影響しているのかもしれない。
Jinjerは、7月もフランス、ルーマニア、ギリシャのフェスに出演してますが、全部、観客が撮影した映像です。
以下はアテネのRelease Festival、
タチアナは脇毛を剃ってますね。普通ですけど、彼女だったら伸ばしていてもいいのに。どうでもいいか。
Bi-2はロシアに入国できなくなりそう
前にBi-2というバンドを紹介しました。ベラルーシで結成されたバンドですが(現在はベラルーシ以外にイスラエル、オーストラリア国籍のメンバーがいる)、ロシアで人気が高く、活動の拠点もロシアです。彼らはステージにZが掲げられたフェスで演奏するのを拒否したことが話題になりました。
そして、この曲をリリース。
タイトルの「Колыбельная」は子守唄の意味。
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