浴槽の湯を毎日入れ替えていない銭湯でもレジオネラ菌に感染しない方法-(松沢呉一)
「循環湯とレジオネラ菌—浴槽の湯を毎日入れ替えていない銭湯の見分け方」の続きです。
レジオネラ症の報告例は年間2千件以上
「浴槽の湯を毎日入れ替えていない銭湯問題」ですが、毎回書いているように、私は全然気にしていないです。人から人に感染しないので、世間一般にもさほど話題にならないのはもっともかと思います。
発症例が少なくて、気にしてもしょうがないと思っていたのですが、改めて調べてみたら、ここ数年で言えば年間2,000件以上です。けっこう発生していますし、年間数十名が死亡しています。少しは気にした方がいいな。
以下は国立感染症研究所のサイトより。
軽視していい数字じゃないっす。
温泉旅館、自宅の浴槽、加湿器、給湯器などからも感染していて、数から言えば自宅の浴槽から感染する例がもっとも多くてよさそうなのに、そうは出ていないのは、自宅の風呂で湯を何日も使う例がほとんどないことによりましょう。
つまり、銭湯でも温泉でも循環湯にして湯を使い回すようなことをしなければ安全だと言えます。温泉の場合は、湯が涸れてきたら、循環湯にしてごまかすしかないわけですが、天然温泉ではない銭湯の場合はそんなことをしてごまかす必要はありません。そのはずなのですが、水道代をケチるために毎日入れ替えていない銭湯が実在するわけです。儲かっている銭湯でもやっています。正確にはわからないですが、銭湯の3割くらいあるんじゃなかろうか。
銭湯で遊泳や潜水が禁止されている理由がやっとわかった
「循環湯とレジオネラ菌—浴槽の湯を毎日入れ替えていない銭湯の見分け方」は一気に書いて公開したため、書き忘れていたことがいっぱいありました。
私にように気にしない人だけでなく、おそらく気にしている人もいます。知人のサウナーは、湯に入りません。サウナと水風呂だけです。「湯は家で入れるから」と言ってましたが、もしかすっとレジオネラ菌予防かもしれない。
銭湯で観察していると、サウナは入らず、かつ浴槽にも入らない人がいます。シャワーだけです。熱い湯に浸かるのが嫌いという人もいますから、すべてがレジオネラ菌回避ではないでしょうけど、何割かは死にたくないからだと思います。
これなら湯を入れ替えていない銭湯でも感染しません。
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