黒海艦隊司令部がドローンに襲撃されるわ、国会議員の娘が反戦活動で逮捕されてロシアを脱出するわ-(松沢呉一)
今度は黒海艦隊司令部がドローンに襲撃された
またしてもクリミア・タタール人の機関「メジュリス」のリファト・チュバロフ代表がFacebookで報告したところによると、今度はクリミアの黒海艦隊司令部の建物にドローンが突入。被害は少なかったようですが、ピンポイントで司令部がやられるんですから、ロシア軍はすでに末期ではなかろうか。
このドローンは近いところから操縦しているものと思われて、クリミアの一連の爆発はクリミア・パルチザンの仕業だのと説が出てますが、誰がやっているのかなお不明のまま、いよいよロシア軍はパニックに。
政府系メディアも一連の爆発については報じていますから、「どうもおかしいぞ」と気づいている国民は着々増えているはずです。国外に脱出する人たちも後を絶たず、動揺は全土に広がりつつあります。
ロシア上院議員の娘は反戦を表明してロシアを脱出
ロシアの上院議員エドゥアルダ・イサコワはEUの制裁リストに入っている人物。その娘であるディアナ・イサコワは、3月から、ソチの反戦集会に参加。4月には反戦集会で逮捕されました。
彼女は国を捨てる決意をし、8月18日、空港から旅立ちました。BBCは、その日、空港でインタビューしています。
彼女は25歳。以前からプーチン政権に対して疑問を抱いていました。きっかけはチェチェンでの人権侵害でした。1919年、独立メディアのノーヴァヤ・ガゼータが、チェチェンではLGBTが虐殺されていることを明らかにしたのを彼女は読みました。ディアナ・イサコワはバイセクシュアルです。
ここから、プーチンの不正選挙、ナワルニーの毒殺未遂などを経て、集会に出るようになり、自らビラを配布し、ついには逮捕となりました。
逮捕された彼女は父親のことがばれることを恐れて黙秘をしますが、突き止められてしまい、FSBは親に圧力をかけ、親は説得を試みますが、彼女は意見を変えようとせず、彼女を勘当し、家を出たディアナ・イサコワは国も出ることに。
(残り 1333文字/全文: 2263文字)
この記事の続きは会員限定です。入会をご検討の方は「ウェブマガジンのご案内」をクリックして内容をご確認ください。
ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。
会員の方は、ログインしてください。
外部サービスアカウントでログイン
Twitterログイン機能終了のお知らせ
Facebookログイン機能終了のお知らせ