ロシア騒然—入隊事務所で発砲事件、学校で乱射事件(こっちは動員令と関係なさそう)-(松沢呉一)
ウラル地方の学校で乱射事件、15人が死亡
中国でクーデターが起きて、習近平が軟禁されているという噂が流れてましたが、ガセ決定。中国発の噂だったようなので、国内でもその日を待望する人たちがいっぱいいるのでありましょう。
こっちはガセでも、ロシアが騒然としてきているのは事実。
中部ロシアに位置するウドムルト共和国の首都イジェフスクにある第88学校(公立中学校)で、昨日、乱射事件がありました。死者は増え続けているのですが、27日午前1時現在15人が死亡(うち11人は生徒)、24人が負傷。犯人は同校の卒業生である34歳の男で、現場で自殺しています。動機等は不明ですが、統合失調症の診断を受けたことがあるとのことです。
ハーケンクロイツのついたTシャツを着ていたとタス通信ほかのロシアメディアが伝えています。この事件は動員令とは無関係だと思いますが、ロシアのことですから、犯人はネオナチであり、ウクライナの支持者だったと言い出しかねない。
ハーケンクロイツを確認しようとしたのですが、確認できず。ここに出したSSはこちらの動画から、自殺した犯人と思われる写真です。シャツを重ねて着ているようで、ハーケンクロイツのTシャツは下に着ていたのかもしれないですが、ロシアの警察も報道も警戒しておかないと、何を言い出すかわからん。
銃は二丁、銃弾は多数。ロシアってそんなに簡単に銃が手に入るんですかね。多数のカートリッジの写真は公開されているのに、ハーケンクロイツのTシャツの写真がどこにも出ていないのは解せない。今ごろ、警察はTシャツ屋にハーケンクロイツのTシャツを発注しているかもしれない(追記参照)。
これまでにもロシアの学校での乱射事件はいくつか起きていて、2018年にはロシアが支配するクリミアのケルチ工科大学で乱射事件があって、21人が死亡、67人が負傷。犯人は同大学の学生であるウラジスラフ・ロスリャコフで、現場で自殺したと見られています。
その時の様子。
ロシアが支配するからこんなことになったと思いたくもありますが、おそらく関係ないでしょう。
追記:自殺した犯人の胸元をアップにした動画がありました(向かって右が頭部です)。
手描きのようにも見えますが、間違いなくハーケンクロイツです。
入隊事務所への攻撃がやまず
続いて前回の補足です。
昨日付のBBCロシア語版によると、今回の動員令以降、入隊事務所への放火および放火未遂は土曜日までで10ヶ所に及んでいるそうです。連日起きていて、ロシアでも地方メディアが取り上げているのですが、正確な数字をカウントできないくらい増えてます。
すべてが火炎瓶ではなく、昨日、カリーニングラードでは放火犯が逮捕されていて、これは火炎瓶ではない模様。
以下はウリュピンスク。
https://www.youtube.com/watch?v=gs-2QPVCQNE
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