松沢呉一のビバノン・ライフ

ロシア人YouTuberたちの苦悩—ロシアに留まるYouTuber・ロシアから脱出したYouTuber・日本にいるロシア人YouTuber-(松沢呉一)

 

 

100万人召集説はホントか?

 

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すぐさま召集令状が届きだして、手続きが始まってますが、1週間で戦地に送られた囚人と違って、最低限の訓練をするのに1ヶ月はかかるため、それまでにウクライナ軍は奪われた土地を奪還してもらいたいものです。

ショイグ国防相は30万人召集と言ってますが、動員令の伏せられた第7条には100万人と書かれているとの説が浮上。

 

 

 

なんで「独立系メディア」で済ますかな。数は少ないでしょうけど、ソースを確認しないではいられない人たちもいるんだから、メディアの名前くらい言って欲しいものです。

これはノーヴァヤ・ガゼータのEU版(脱国組)です。

ペスコフ報道官は、非公開の第7条は「召集できる予備役兵の数が記載されている」と言っていて、行政府もこの条文を見ることができないのですが、「政権の情報筋」によると、「100万人まで動員できる」旨が書かれているとノーヴァヤ・ガゼータは報じています。

ホントかな。そんな制限をする必要はないのに、わざわざ盛り込んで、わざわざ非公開にして、わざわざ国民を疑心暗鬼にするんだったら、書かなきゃいいだけでは?

もっと知られたくないことが書かれているのをごまかすために、ガセ情報を流している可能性もあり。ぺスコフの言うことなんて信じられっかよ。

 

 

プロテストは1日で沈静化か

 

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ロシア国民が大いに動揺しているのは事実として、路上でのプロテストは1日にして沈静化したようにも見えます。昨日も中継をやっていましたが、警官ばかりでした。

この週末はまたなにかしらの行動があるかもしれないですが、歩行者のふりをして、時折、нет войнеのコールをやるのがせいぜいのところでしょう。

以下はサンクトペテルブルク在住のYouTuberであるニキさんが、プーチンが動員令について発表した21日の夜に生配信した時のアーカイブ(日付が22日になってますが、これは日本時間だと思われます)。

 

 

メディアが好んで報じていた警察に拘束されていくようなシーンはありません。彼自身、反戦派であり、マークされていそうなので、危険なところには行っておらず、その分、リアルな現場の様子がわかります。

歩いているだけでも、仲間に会います。みんな家にいることができず、とりあえず外に出る。時々、нет войнеと声を上げる人がいて、後に続く。しかし、長時間やっていると警察が来ますから、数回で終了。その繰り返しです。大半の人はここまででセーブするので、参加者数は全土で数十万に達するでしょう。

おそらく2日目以降は、この程度のプロテストをやるのが限界ではなかろうか。

彼はコールもしていないのに、中年男からいきなり殴られています。理由がよくわからないのですが、英語で撮影をしていたので、国外メディアだと思われたのかもしれない。ロシアが孤立するとともに、ロシア至上主義が高まっている人たちも増えているのです。

 

 

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