「動員兵はみんな死ぬ」とロシアの元契約兵は断言—動員令で武器不足・装備不足が深刻なことを露呈-(松沢呉一)
昨日の「おそロシアニュース」
前回取り上げたあしやさんのニュース解説も、今回取り上げているディアナさんのニュース解説も毎回必見です。
ペスコフ報道官の息子が軍事委員会への出頭を拒否したって話はあしやさんのニュース解説で知ったと書きましたが、あのネタを日本のメディアは3日か4日遅れて報道してました。ロシア語を母語にしている人たちは情報が早いです。とくにあの2人は頭が切れるので、解説も的確です。
たぶん評判がいいのだと思うのですが、2人とも更新ペースを上げていて、昨日の「おそロシアニュース」も感心しました。
ディアナさんは条約の条文までチェックしてます。ロシア語が母語であることとは関係がなく、正確さを心がけている点に感心しました。
プッシー・ライオットがロシア正教を目の敵にしていたことのリアリティが私にはよくわからんのですが、戦争においてもロシア正教の役割は大きい。でも、ディアナさんが例を出しているように、インチキ臭いっす。
銃槍にはタンポンを突っ込め
動員された兵隊たちの悲惨な状況については報道されている通りで、てっきり私は今回動員された兵士たちは、いかに軍隊経験があれども、1ヶ月くらいは訓練を受けてから戦地に送り込まれるのだと思ってました。最新兵器となると、1ヶ月の訓練でも使いこなせないですが、そういうもんは職業軍人が担当して、動員兵はただの人柱だとしても、最低限の訓練はするのだろうと。
もしかすると、彼らはウクライナに送られるのではなく、シベリアあたりの暇な基地に送られて、代わりに正規兵が戦地に行くのかとも思ったのですが、戦時動員はあくまで戦争のための動員であり、動員兵をそんなふうに使うことはないでしょう。となると、戦地の後方部隊でしょうが、後方にしたって戦地ですから、ろくな訓練もしないで送り込まれたら、現場で逃走する兵士、パニクってミスる兵士が続出して、部隊が全滅しそう。
でも、もう戦地に到着していると報道されています。
ディアナさんが言うように、動員兵士には錆びついたボロボロのカラシニコフが渡されています。
「タンポンを用意しろ」と指導されています。「エッ」と思いましたが、よく血を吸うので応急処置にはいいのかも。そう思って検索したら、Wikipediaにこうあります。
生理用品のタンポンは銃創にフィットするサイズなので、銃創の止血に用いられる。
しかし、これも自分で用意しなければならない。防寒具も支給されないので自前です。
ロシアは物資不足がいかに深刻かわかります。そんなんで戦争できるわけがない。食い物も自分で調達か? ロシア軍お得意の略奪です。
この映像ではわかりにくいですが、戦場ではまるで役に立ちそうにない腹の出たおっさんたちも混じっています。ただただ死ぬ要員です。若くても死にますが。
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