8歳の子どもまでが殺されるイラン—イランの治安部隊は強盗もやる犯罪集団-(松沢呉一)
「Baraye」のメタル・ヴァージョン登場
シェルヴィンの「Baraye」はその後も多数のカバーが作られていて、たいていは原曲の雰囲気をそのまま残そうとしているのですが、原曲の雰囲気を台無しにしたこのメタルヴァージョンがメチャいいです。大推薦。
原曲では奥に秘められて見えにくかった憤怒の感情が前に出ました。スクリームが入るとなおのことよかったかと思うのですが、得意不得意があって、彼女は高音の伸びが売りです。
ドイツにも多数のイラン人が移住していて、このifaというメタル系の歌手もドイツ在住(原曲のままペルシャ語で歌っているので、イラン人だろうと推測できますが、一曲分のペルシャ語くらい覚えるか)。中継配信サービスのTwitchを拠点として作品を発表していて、YouTubeのチャンネルはこの曲のために開設したようです。
国連人権理事会がイランの調査に乗り出した
ifaの「Baraye」の最後に、マッサ・アミニを中心に多数の人の写真が出ますが、あれは今までに殺された人たちでしょう。
昨日、国連人権理事会(旧 ・人権委員会)が、イランの人権侵害に対する調査を開始する旨を発表しました。
2022年11月24日付「UN News」
この経緯を説明する中で、国連人権高等弁務官のフォルカー・テュルクは、イランでのプロテストは150の都市、140の大学に拡大し、これに対してイラン当局はこの10日ほどの間、弾圧を強めていて、クルド人の子ども5名を含む60人から70人が殺されたとして、イラン政府を強く批判しています。
22日付の「国連ニュース」では、先週1週間で40人以上が殺されたとしていて、今週分を入れると60人から70人になり、トータルでは400人を超えています。
死刑宣告を受けたのは6人としていて、イラン政府が公開した数としてはこれが正しいようですが、死刑判決を受けたことさえ公開されていない人もいそうです。
これからさらに死刑判決は増えていくことは必死で、ラッパーのトゥーマジ・サレヒはその筆頭候補と見られています。彼はMVでもTwitterでも政府批判を繰り返し、神を冒涜しているとの判決になりそうで、留置所ですでにひどい拷問が繰り返されていて、そのために足を骨折しています。
昨日と今日はストライキだが
先週末の映像が少しずつ公開されていますが、やはり相当にひどい。
以下はアルジャジーラ。
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