松沢呉一のビバノン・ライフ

午前3時過ぎに見かけたバングラデシュ人の母娘—イランのプロテストの成果と鎮静[上]-(松沢呉一)

 

深夜のヒジャブ

 

vivanon_sentenceコーヒー豆が切れました。コーヒーも徐々に値段が上がっていますが、それだけでなく、品切れになっていることが増えているように思います。ドリップ式の豆はあるのですが、挽いた豆が入った300グラムとか400グラムの袋が店頭になかったりします。そのため、買いそびれてました。

あとは寝るだけですが、起きてすぐにコーヒーが飲めないのは辛い。

コンビニだとないかもしれないので、深夜もやっているスーパーに行って無事購入。

帰り道の住宅街に、ヒジャブをしたお母さんと5歳くらいの女の子が立ってます。脇には大きなトランクがふたつあります。

この時間では繁華街でも見かけないでしょうが、深夜3時台に母娘が人通りがほとんどない暗がりに立っているのは落ち着きの悪い光景です。幽霊とかそういう意味とは別の意味で気味が悪い。

怖さを解消すべく、「どうかしましたか」と声をかけました。

いきなり声をかけられたあちらも怖かったのか、お母さんは慌てた口調で、よくわからない言葉を発したのですが、その中から「バングラデシュ」という言葉が聞こえました。その言葉だけが浮き出てましたが、「バングラデシュから来たところ」か「バングラデシュに帰るところ」かどちらかわからない。

私が話しかけたことで自分らが怪しまれていると思ったのか、「大丈夫だからほっといて」といった表情をしていて、子どもは不安そうに母親にしがみつき、私はその場を離れました。

数時間前に成田空港に着いて、交通手段がないので、タクシーでここまで来たのかもしれないけれど、数万円をかけて、そんな豪勢なことをする人はなかなかいない。おそらく出掛けるところだと思いますが、こんな時間に幼い子を連れて出掛けるのも不自然。

Colaboが家電・家具を放出して、「夜逃げか」と騒がれていた時期だったので、あの母親はColaboの人かと思いました。んなことはないとしても、夜逃げの可能性はありそうで、私に声をかけられてオドオドしていたのはもっともか。大家にバレると貯まっている家賃を払わなきゃならない。トランクはふたつとも幼い子どもが持つには大きいので、おそらく父親がアパートから出てくるのを待っていたのだろうと後で思いました。

ところで、Colaboのあの放出はなんだったんでしょう。なにかよからぬことをやったのだろうと思いますが、何をどうしたかったのかがわからない。シェルターにあるとまずい家具・家電だったとしたら、業者を呼んで処分するはずですが、警備員を雇うことさえしないところを見ると、金を払うことが極端に嫌いなのか?

年度末なので余った金を全部使い切るために使えるものまで廃棄して、新たに買ったのか? そんなことしたらすぐにばれそうだしな。

なお、バスカフェに50人集まった日があると言っていたのは、この放出のためだったようです。そんなもんを性被害・性搾取の少女たちにカウントしているんですから、何をやってもごまかしだらけのColaboです。

※その時の写真ではないです。相変わらずPCが不調で、図版を出すことができないのですが、「ビバノン」用のフォルダにすでに入っているものは出せます。

 

 

バングラデシュのメトロとヒジャブ

 

vivanon_sentenceバングラデシュはイスラムが強く、彼女もムスリムでしょうけど、ヒジャブについてはそんなにうるさくないはずです。

以下は12月28日に一部オープンしたバングラデシュ初のメトロです。

 

 

 

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