松沢呉一のビバノン・ライフ

ゼレンスキー大統領来日の影響が怖い—クリミアでまたも脱線の大事故とマリウポリで連続爆発-(松沢呉一)

 

 

ゼレンスキー大統領来日

 

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オンラインでG7に参加予定だったゼレンスキー大統領が、急遽生身で参加することになって、ゼレンスキー大統領からの強い希望だったらしい。

 

 

 

日本に避難してきたウクライナ人たちも喜んでおります。

3時40分にゼレンスキーに乗った飛行機が日本に到着し、現在広島市内に向かっています。

当然日本側も知った上で調整していたのでしょうが、ここまで情報が漏れず。首相周辺、警察庁、広島県警の秘密保持が徹底しているのか、マスコミまで情報は流れていても、統制がうまく機能しているのか、どっちか知らないですが、ロシアは何すっかわからんので、直前まで伏せておいた方が安全です。

理想を言えばゼレンスキーがいつの間にか日本に来ていてビックリみたいな方がよかったのですが、国外メディアが報じてしまいました。各国首脳のスタッフや警備担当の中には口が軽いのがいますから、どうやっても漏れますわね。

私は学生の時に「サミットは電話でやれ」と言ってました。今だったら「zoomでやれ」。

大人になったので、直接顔を合わせることの異議もわかりますし、オンラインは情報漏れが怖いというのもわかりますから、雁首揃える意義はあるでしょうし、そこにゼレンスキーが参加する意義もあります。核兵器が使われた場所で、核兵器を脅しに使うロシアの悪辣さを強調するとか。

ただ。その分、何すっかわからないロシアの日本に対する敵視は強まります。ゼレンスキーが暗殺されると、プーチンが暗殺されたあとのロシア以上にウクライナは求心力をなくしそうですから、日本に来る飛行機を撃ち落とすくらいのことはやりかねない。

また、ロシアは何すっかわからないので、サミットが終わったあとも、日本はロシアへの警戒を怠れない。覚悟するしかないですわね。

 

 

クリミアで脱線事故

 

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いかに何すっかわからないロシアでも、日本にいきなりミサイルを撃ちこむことはないとしても、腹いせにウクライナにミサイルを撃ちこんで民間人を殺しそうです。

やむを得ないのか、かえって危険なのか、判断がつかないですが、ウクライナは情報が漏れないように、メディアだけでなく、一般市民のSNSへの投稿まで規制を強めています。とくに写真と動画。

ロシアが発射したミサイルが着弾した様子を公開すると、どのミサイルがどこにどう被害をもたらしたのかを分析されてしまい、ミサイルの精度や破壊力が明らかになって今後に活かされるため、場所や日時を限定する形で、被害状況を公開してはいけないことになったようです。

そのため、以前ほど被害がわからなくなってますが、ほとんどのミサイルは迎撃されているのは事実っぽい。それでも、数パーセントのミサイルは着弾してますが、コストパフォーマンスが悪すぎでしょう。

一方、一昨日、クリミアで貨物列車脱線事故がありました。爆発とともに8台の貨車が脱線、うち5台が横転。

 

 

 

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