松沢呉一のビバノン・ライフ

COVID-19のワクチンをめぐる裁判—ドイツでは200件、フランスは300件、オーストラリアでは500人による集団訴訟-(松沢呉一)

 

ドイツで製薬会社を訴える民事裁判が続々と

 

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メデューザ」に、ロシアを脱出したジャーナリストと活動家の2名がベルリンで毒殺された可能性があるというので警察が動き出したとの記事が出ていました。速報みたいな内容だったので、もっと詳しいことを知りたいと思って、ドイツ・メディアを調べていたら、ドイツではワクチンの副作用に関する訴訟が続々起こされるという内容の記事が目につきました。

これ。

 

2023年4月11日付「tagesschau

 

約220件の民事訴訟がこれから起こされるとあります。確認できているのは185件。デュッセルドルフとヴィースバーデンにあるふたつの法律事務所が担当しているものだけでこの数になり、ワクチン訴訟を手がけていることが知られていない法律事務所が担当している訴訟も準備されているでしょうから、約200件ということであり、実際にはもっと増えるかもしれない。

4月にこの記事が出たのは、その最初の裁判が始まるところだったためです。これから訴訟ラッシュだぞーと。ただし、その裁判は7月に延期されたとのことなので、まだ始まってません。

 

 

オーストラリアでは原告500人による集団訴訟

 

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同じく4月にオーストラリアで集団訴訟が起きたとの記事が出てました。

 

2023年4月26日付「Mail Online

 

オーストラリアでは、メリッサ・マッキャン医師が主導して、ワクチンで亡くなった人の遺族と副作用で苦しむ人々が500人が集まり、政府、医薬品規制当局(TGA)を訴えました。

個人で訴訟を起こすドイツと違って、こっちは集団訴訟。

また、ドイツでは訴える対象はすべて製薬会社です。ドイツで使用されたワクチンのメーカー4社(ビオンテック、モデルナ、アストラゼネカ、ジョンソン・エンド・ジョンソン)はすべて訴えられる予定。しかし、政府との間で、製薬会社の責任を問わない契約になっているため、結局のところ、製薬会社の瑕疵は政府の責任になるという関係。

オーストラリアでは政府と行政が訴訟の対象です。と同時に保健省の数名の役人に対しては、ワクチン承認における怠慢、法定義務違反、公職での不正行為などの容疑で刑事告発もなされています。

 

 

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