再生回数6千万でも紅白歌合戦に出られないしぐれうい(9さい)—ジャニーズ事務所のマネージメントとVTuberのマネージメント[4]-(松沢呉一)
「さくらみこの統率力と女子校の結束力—ジャニーズ事務所のマネージメントとVTuberのマネージメント[3]」の続きです。
「粛聖!! ロリ神レクイエム☆」がYouTubeのMV国内チャートで5位!!
しぐれうい(9さい)の「粛聖!! ロリ神レクイエム☆」を毎日聴いている、なんてことは全然ないですが、あの曲が耳がこびりついていて、ふとした拍子に耳の中で鳴ったり、ふとした拍子に口ずさんでいたりします。
口ずさんでいるのはショート動画で繰り返し耳にしているダンスのパートより、出だしの「LONELY ロリロリ神降臨 鐘を鳴らせばこの通り」だったりします。あの導入はこの先に待ち受けている混沌を予感させつつ崇高な魔力があります。
他には、「ういちゃん ういちゃん 待ってよ ういちゃん ういちゃん ういちゃん かわいいよ」も口ずさんでいることがあって、ロリ神に屈服したロリの気分になります。人がいるところで歌ってしまわないようにしないと。
きっかけはTikTokの「踊ってみた」だったにしても、人気が出てしかるべき曲だったのだと思います。アニメやCMに起用されたわけではないので、きっかけとして「踊ってみた」が必要だっただけ。
YouTubeのMV国内チャート(国内・国外のアーティストを合わせて、日本国内の再生の集計)で、数日前に見た時は27位だったと思いますが、現在5位。まだ勢いは全然落ちておらず、むしろ上昇していますので、1億再生回数も夢ではない。
「粛聖!! ロリ神レクイエム☆」の上にいるのはAdo「唱」(1位)、YOASOBI「アイドル」(2位)、NiziU「HEARTRIS」(3位)、YOASOBI「勇者」(4位)、です。「アイドル」は3億6千万再生回数ですから、遠く及ばないながら、「粛聖!! ロリ神レクイエム☆」は数時間内に、6千万再生回数に達しそうです。
AdoもYOASOBIもNiziUも紅白歌合戦に出場するのに、この中でしぐれうい(9さい)だけどうして出ないんだ? 新しい学校のリーダーズや10-FEETまで出るんですよ。「粛聖!! ロリ神レクイエム☆」はNHKでは流せないからか。じゃあしょうがない。しぐれういも出たくないでしょう。NHKへの貢献だの、テレビやアニメのテーマソングだの、CM起用だの、芸能事務所の根回しだの、PTA推奨だのと何の関係もなく、大ヒット爆進中なのが誰よりパンクじゃな。
なお、ホロライブでは、宝鐘マリン「美少女無罪♡パイレーツ」(14位)。星街すいせい「ザイオン」(69位)、星街すいせい「ソワレ」(80位)、角巻わため「What an amazing swing」(95位)が100位に入ってます。ホロライブにハマったためにすぐに誰かわかりますが、そうじゃなかったらちんぷんかんぷんで、こんなことになっていることに気づいてもいなかったでしょう。
原盤の権利
宝鐘マリンとがうるぐらの新曲「SINKIRO」はまだベスト100に入っていないですが、宝鐘マリンが「昭和歌謡祭」にからめて、経費について説明してくれています。
運営の企画によるものは運営の負担。スタジオの使用料は無料だったり、割引だったりするのかもしれないけど、ホロメンが自分で企画したものは自腹。よって、「大運動会」も実行委の負担。
曲のリリースもそうなのでしょう。作詞、作曲は印税方式として、MVの制作費が結構かかりそうです。個人勢のしぐれういは当然自腹でしょう。それが世界を席巻する時代。NHKは「クローズアップ現代」で特集してもいいくらい。曲は流せないけど。
事務所に所属していても、筋からすると、原盤権は本人の所有ですし、MVの権利も同様。だとすると、自ら辞めるなり、契約破棄になるなりして、事務所を離れても、権利は自分のものですが、名前やアバターの権利は運営になっていることが多いと思われます。原盤があっても名前が使えず、自分のアバターが出でいるMVが使えないのは理不尽なので、ホロライブに所属している期間中に公開されたものについては引き続き使用できるような契約になっているか、契約書に盛り込まれてなくても、そのように運用することになるのだろうと想像します。
誰か、配信中に酒を飲んでヘベレケになり、契約内容を公開してくれないかな。わかったところでどうなるものではないですが、好奇心が止まらない。
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