松沢呉一のビバノン・ライフ

Mrs. GREEN APPLE「コロンブス」と「アサシン クリード シャドウズ」の共通点—文化盗用とパクリ[蛇足編4]-(松沢呉一)

内田梨湖の顔と美容整形が世界でもっとも多い韓国—文化盗用とパクリ[蛇足編3]」の続きです。

 

 

Mrs. GREEN APPLE「コロンブス」が大炎上

 

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Mrs. GREEN APPLE「コロンブス」は公開からわずか17時間でMVが公開停止となり、同曲を雇用していたコカコーラのCMも、MVの映像を使用していなかったにもかかわらず、放送中止。本人たちも速やかに事情説明と謝罪を表明。展開が早かったなあ。

気づいた時には非公開になっていたため、私はMVの全編を通しては観られておらず、「これって最後に、“進歩したと思い上がっていた自分らこそサルだった”というオチがついているんじゃないんか」とも思ったのですが、そういうヒネリはなかった模様。だったらアウトでしょう。事務所、レコード会社、スポンサーの対応が迅速だったのも、擁護の余地なしの代物だったことを推測させます。

しかし、この騒動で、「Mrs. GREEN APPLEもマネージャーもレコード会社も、このMVに関わった連中は全員サル並の頭しかなかった」というオチがついてよかったですね。

「どうして誰も止められなかったのか」との声が出るのは当然で、私もそう思いましたが、人間で言えば5歳児くらいのサル頭の集団だからしょうがないです。

サルじゃなくても、一旦進行してしまうと、「木を見て森を見ず」の状態になって、「衣装はどこで借りるか」「スタジオはどこにするか」「日程をどう組むか」で頭がいっぱいになってしまいがちです。完成した段階でお偉いさんたちも観ることになりましょうが、とくにタイアップ曲だとスケジュールがキチキチで、撮り直しはできない。

「まずいんじゃないか」と内心思っていても、根拠がないまま、「ま、大丈夫だろ」と誰もが自分自身を納得させていたのだろうと想像します。

そして、大惨事に。

✳︎Mrs. GREEN APPLEのサイトより、「Mrs. GREEN APPLE 大森元貴」の名前で出された「Mrs. GREEN APPLE 「コロンブス」ミュージックビデオについて

 

 

Mrs. GREEN APPLEが自分らの評価を下落させながら見せてくれた「アサシン クリード シャドウズ」の真意

 

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これによってお話が完結したのと同時に、Mrs. GREEN APPLEは大きな貢献をしてくれました。「アサシン クリード シャドウズ」がやりたかったのはコロンブスがアメリカ大陸でやったことを日本を舞台に再現したかったことなのだと明らかにしました。

Mrs. GREEN APPLE「コロンブス」で、「アサシン クリード シャドウズ」を想起した人はそんなに多くはないかもしれないですが、数は少なくとも確実にいるはず。

コロンブスをタイトルにした以上、あれはアメリカ大陸を描いたMVだと見るのが自然ですが、ヨーロッパにとって、同じ人間なのでなく、先住民は類人猿レベルでした。大森元貴類人猿を人に見立てたなどの意図は全く無く」と書いていますが、だから問題だということがまだわかっていないようです。

アサシン クリード シャドウズ」もそういう発想に基づいてます。

貧相でバカでペコペコするしか能のない醜い日本人たちの信じている歴史なんて、文明人の俺様たちが全部書き換えてやる。

ってことですよ。他の国ではできないけれど、日本ならできるのはなぜかを自問して欲しいものです。

 

 

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