24時間テレビを観るならあざらし幼稚園を観ていた方がいい時代—フワちゃんもAマッソ加納もYouTubeに専念か?-(松沢呉一)

信頼を失った日本テレビと信頼を集めるあざらし幼稚園

昨日の大谷翔平は前日に続く44号ですよ。初回先頭打者でのホームランである上に、続くベッツ、フリーマンもホームラン。いちいちやることが奇跡的です。

これに歓喜するとともに、大谷が記録を伸ばすごとにバランスをとるべく地獄への途を進むことを運命づけられている日本テレビのこれからを思って、涙を禁じ得ません。大谷が達成する可能性のある記録は、「本塁打・盗塁」だけではないので、大谷、日テレとも頑張って欲しい。

昨日の昼に買い物に行ったら、大雨が降り出しました。こんな雨の中、走らされるやす子への同情の声が出てますが、時給千円のバイトではなく、高額ギャラをもらえるおいしい仕事ですよ。貧乏人たちは同情せんでもいいと思うぞ。

それに今回は閉鎖されたスタジアムを走るため、公道と違い、一般の人の監視が行き届きません。中継されてない時間はインチキし放題。美味しいもんをたらふく食って、あとはグースカ寝ていればいい。

私と同じことを考えた人は多いようで、そう疑われないように、スタジアムの様子をつねに観られるように、インターネットで配信すればよかったのですが、テレビ局への信頼が地に堕ちていることをなお認識していないのでしょう。

オランダのあざらし幼稚園は中継することで日本人に認知され、ほとんど何も見えない時間帯でも４桁の同接があり、多数のスパチャを集めているように、日テレもスタジアムを中継すれば募金も増えたはずです。募金よりインチキ優先か。

私も何度かあざらし幼稚園の中継をチェックしましたが、あざらしが愛らしいだけでなく、あざらしを見守る人々と幼稚園のスタッフたちの間に生じた信頼関係が微笑ましい。

テレ朝からの取材依頼について、スタッフが視聴者たちに相談した際に、「日本のテレビは信用できない。取材を受けない方がいい」といった意見が大勢を占めたのが、現在のテレビが置かれた立場を象徴してます。

あざらし幼稚園については、テレビがうすっぺらに取り上げなくても、オランダ在住の人々が詳しく紹介してくれてますので、テレビの出番はありません。

職員がスパチャを着服してスロットに注ぎ込むと、その信頼は壊れますので、くれぐれも金の管理は厳重に。

今考えると、フワちゃんも大谷のバランス要員だったのでしょう。自業自得なので同情の余地はなく、大谷の歴史的偉業の達成に貢献できた栄誉を噛み締めればいい。バランス要員の一人である私はそうしてます。

「底抜けのバカだなあ」と思うのですが、同時に「すごいヤツ」と改めてフワちゃんを私は評価しました。だって、パリ・オリンピックの真っ最中ですよ。それを蹴散らして、フワちゃんが話題を独占。松本人志もアインシュタイン稲田も忘却の彼方へと追いやられ、大半の人はどんな話だったか、もう覚えてない。

こうなっては、フワちゃんがテレビに復帰することはほとんど不可能ですが、あれだけのインパクトを与えられる存在はなかなかおらず、このままが消えるのはあまりに惜しい。

何年か活動を休止したのち、YouTubeで復帰すればいいでしょう。YouTubeは不祥事を起こした芸能人の吹き溜まり。フワちゃんは吹き溜まり出身なので、原点に帰るだけ。

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