松沢呉一のビバノン・ライフ

おじさん・おばさん向けのVTuber講座?—「月刊 生き違い新聞」の今後-(松沢呉一)

月刊 生き違い新聞」のご報告と3ヶ月遅れのしぐれうい「粛聖!! ロリ神レクイエム☆」1億再生回数のご報告」の続きです。なお次の「月刊 生き違い新聞」は、パンディットのサイトに告知がまだ出てないですが、10月30日です。1回目の配信アーカイブは10月11日まで観られます

 

 

VTuberを巡るギャップ

 

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前回取り上げたように、全然予定していなかったのですが、「月刊 生き違い新聞」で軽くしぐれうい(9さい)「」の話をしました。

意外なことに、福田君もパンデットの奥野君も「粛聖!! ロリ神レクイエム☆」 のことを知らずにいました。そればかりか、VTuberについてもほとんど知らず、そこで私はVTuberの魅力について講釈したわけですが、私にとってはこんなに身近なのに、彼らがVTuberのことをロクに知らずにいたのも面白いなあと。

パンディットと言えば時代の先端をゆくハコですよ。言い過ぎですが、さまざまな情報が集まるはずの場所で、おたく系のイベントも少なくない。ほとんどすべての出し物の現場に立ち会っている奥野君もVTuberのことをよくはわかっていない。

世代の問題でもあって、VTuberのファンは圧倒的に若い世代に偏りがあって、奥野君もその世代との接点はあまりないのです。彼自身がよく言っているように、ライブハウスもトークライブハウスも、あるいは雑貨屋でも飲食店でも、長く続けると店は老けます。店についている客が歳をとるため、彼らの受けに従って漫然と経営していると、若い客が寄りつかなくなります。パンディットも高齢化が進んでいそうです。

雑誌も同じで、編集者が歳をとり、読者も歳をとる。無理に若い世代向けの内容にすると、現在の読者がソッポを向くので若気りは難しい。その点、ライブハウスのように、日替わりだと、少しずつ若返ることが可能ですが、その対応ができるスタッフが必要なので、何人もスタッフがいるわけではないパンディットでは容易ではないのかも。

✴︎ストリートビューより、パンディット2が入ったビル

 

 

ホロライブとドジャースのコラボ

 

vivanon_sentenceそして、彼らが知らないうちにVTuberの曲が1億再生回数を突破し、コンビニもドン・キホーテもココスもYouTuberだらけに。

最大手のVTuberプロダクションであるホロライブドジャースともコラボ。

 

 

米国では日本ほどはVTuber人気が高いわけではないですが、大谷効果で収入激増ですので、その金でホロライブとコラボしたのか、米国マーケット拡大を図って、ホロライブ側が持ちかけたのでしょうか。

時間差がありますが、どこの国でもVTuberのマーケットが拡大していくのは間違いなく、大手VTuber事務所は、今のうちに各国に足掛かりを得ておくべく、現地のイベントに積極的に参加し、現地にスタッフを常駐させたり、現地法人を設立したりしています。

 

 

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