松沢呉一のビバノン・ライフ

ミン・ヒジン終了? NewJeans終了? K-POP終了?—「ディスパッチ」の衝撃スクープ-(松沢呉一)

 

 

「ミン・ヒジン=NewJaeans」の終わりか?

 

vivanon_sentence11月28日のNewJeansの緊急会見で、ミン・ヒジン=NewJaeansチームはうまいことやったと半ば感心していたのですが、12月2日、韓国のネットメディア「ディスパッチ(디스패치)」がこの状況を一変させ、ミン・ヒジン=NewJaeansチームを終了させることになりそうな大スクープを放ちました

次から次といろんなことが起きるので、遅くなりましたが、その後のことを含めてまとめておきます。

 

 

 

記事冒頭に掲載されたこの画像は、ミン・ヒジンがNewJeansの緊急会見を受けて、ビートルズの曲に重ねたInstagramの投稿です。

しかし、NewJeansは自由にはなれそうにありません。仮にNewJeansがADORから飛び出すことができたとしても、彼女らは鳥籠の中からは出られません。その鳥籠を持っているのはミン・ヒジンです。

私は「ミン・ヒジン=NewJaeans」と表現していたように、両者は密接に連絡を取り合って、NewJaeansはシナリオ通りに進行しているであろうことは想像できていたわけですが、「ディスパッチ」はそれを証拠とともに明らかにしました。

すでにミン・ヒジンはADORを離れてますから、それ以降については問題が生じにくいとして、このシナリオははるか以前から始まっていたことについても「ディスパッチ」は十分に信用できそうな証拠、証言を出しています。

さらにはミン・ヒジンがNewJaeansをどう思っているのかの発言集も出ています(この部分は出所がわからず、真偽は不明ですが)。

何のアーティストだよ鏡でも見てダンスだけ考えるあいつらが何がわかるのか」と言ってます(それぞれ別の場面での発言ですが、同じ趣旨の発言だと思えます)。韓国でもアイドルを「アーティスト」と呼ぶことを現実に照らして笑ってます。

すでに書いたように、韓国メディアや国民が、芸能人であるアイドルをアーティストとして持ち上げ、国を代表する存在として打ち出したことに無理が生じています。それをよくわかっているミン・ヒジンが「物語を作っているのは私」と主張しているに等しい発言です。

✴︎2024年12月3日付「聨合ニュースTV」芸能事務所の団体である韓国マネジメント連合が、NewJeansに対して、「契約解除を撤回して欲しい」との声明を出しました。確かにタレント側に不満が生じた場合、話し合いを経ずに、一方的に解除を通告すれば契約終了となると、契約の存在を無化してしまいます。そうなると、投資家が安心できないとも言っているのが韓国らしいなと思いました。タレントは金集めの手段です。

 

 

ADORの取締役の時点で資金集めをしていたミン・ヒジン

 

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ミン・ヒジンらしいと思ったのは、2021年に、NewJeansのメンバーを揃えた段階で、HYBEに出向いて、専属契約の交渉をした際に、幹部を色仕掛けで落とそうとしたとの内容。実際にセックスするところまでは至らなかったのですが、本人がそれを告白しています。冗談で言ったのかもしれないですが、いかにもありそうです。

これらは刑事・民事的責任を問われるようなものではないですが、刑事・民事の責任を問われる内容も出ています。ミン・ヒジンが取締役を辞任する前から、NewJeansのメンバーの親族が経営するダボリンクという通信事業用製品を製造している企業に出資してくれるように持ちかけており、結局うまくいかなかったのですが、これは背任。

これに関してダボリンク社内で揉めたようで、会長はミン・ヒジンのいい加減さに怒っていて、「すでにHYBE脱出を準備しているように見えた」と説明しています。

 

 

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