「アサシン クリード シャドウズ」発売とUSBソフトの倒産計画—3月19日の「月刊 生き違い新聞」で話さなかったこと-(松沢呉一)
✴︎この回は一昨日に公開したのですが、手違いにより消してしまいました。復活させておきます。
「アサシン クリード シャドウズ」のことを話し忘れた
「月刊 生き違い新聞」6号が始まる前の打ち合わせで、「明日(20日)、『アサシン クリード シャドウズ』の発売なので、そのことも話すか」と福田君に言っていたのですが、今回は話すことが多くて、すっかり忘れてました。詳しくわかっていない人もいましょうが、全部説明すると長くなり、映像まで見せないと面白くならないので、触れなくてよかったんじゃないですかね。
発売前日の段階では、予約数が伸びていないことが指摘されていました。オンラインでプレイする人たちは事前に予約する必要がないので、事前予約の数字だけでは正確に売り上げを予測することは難しいのですが、それでもメドにはなります。そのメドからすると、芳しくないと。
この辺の解釈はバイアスがかかるので、批判層の読みも擁護層の読みも鵜呑みにはできないですが、一部のオンラインサービスでは、条件つきでありながら、割引販売を実施していることからも、焦りが見えてきます。ゲームに限らず、割引販売は、「だったら買うか」と購買欲を掻き立てられる人がいる一方、「ちょっと待てばどうせもっと安くなる」と買い控える人が出てきてしまいます。
午後9時閉店のスーパーに7時50分に行ったら、弁当が3割引になっています。それで満足して買う人がいる一方、「あと10分で半額になるんじゃないか」と10分待つ人がいるようなもんですが、「アサシン クリード シャドウズ」の場合は、開店前から1割引にしているようなもんです。
UBIソフトはそうまでして目先の数字を上げようと必死ってことですから、数字が伸びていないことは間違いない。
で、発売日。同接数でも私は判断ができないですが、少なくとも日本では。爆死はほぼ決定。ざまあ。
射楯兵主神社についての対応とそのミス
3月19日、参議院予算委員会で、自民党の加田裕之議員が射楯兵主神社の件で質問し、石破茂首相は「法的にどうするかは経産省、文部科学省、外務省と協議したい」「その国の文化や宗教に尊敬の念を持つのは当然で、そうでない行為があったら許さない、と発信することは重要だ」と回答。
民間の表現物に政治が介入することは慎重であるべきですが、UBIソフトはフランス政府の肝入りの企業ですから、一民間企業に留まる存在ではないですし、ここまで、日本からの批判に真摯に向き合う気がなく、批判者に「差別主義者」のレッテル貼りをやる糞企業であり、民間同士の解決が期待できる相手ではありませんから、政治介入もやむなしかと思います。
おそらく、これを受けて、UBIソフトは射楯兵主神社に侵入して破壊することができないようにパッチで修正。一国の首相が発言すると、さすがに無視できなくなったようです。しかし、パッチが機能しておらず、相変わらず破壊できるようで、パッチ自体がバグではないかと言われています。沈静化するための嘘との見方もありますが、大慌てで対応したためのミスでしょう。
(残り 1388文字/全文: 2707文字)
この記事の続きは会員限定です。入会をご検討の方は「ウェブマガジンのご案内」をクリックして内容をご確認ください。
ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。
会員の方は、ログインしてください。
外部サービスアカウントでログイン
Twitterログイン機能終了のお知らせ
Facebookログイン機能終了のお知らせ