『月の満ち欠け』 なにこのトンデモスピリチュアルストーリー!? 金の使い方はやたら派手なのにやたら時間が飛んで、大泉洋は30年分くらいそのまんま
→公式サイトより
『月の満ち欠け』
監督 廣木隆一
原作 佐藤正午
脚本 橋本裕志
撮影 水口智之
音楽 FUKUSHIGE MARI
劇中歌 ジョン・レノン
出演 大泉洋、有村架純、目黒蓮、伊藤沙莉、田中圭、柴咲コウ、菊池日菜子、小山紗愛、寛一郎、波岡一喜、安藤玉恵、丘みつ子
原作:佐藤正午。ってもちろん読んだことないわけですが、何このトンデモスピリチュアルストーリー! まあとんでもない話で、てっきり原作:もりけんかと思いましたわよ。そう、これはスープを飲まなかった人たちの話なのです!!! いやまあしかし、そんなトンデモストーリーにもかかわらず主題歌としてジョン・レノンの「ウーマン」を使うとか、茨城県に80年代の高田馬場駅前を再現した巨大オープンセットを作るとか、金の使い方はやたら派手で、力入った大作っぽい。そのわりにはやたら時間が飛んで回想が乱発されるわかりにくい話なのだが、ここではざっくり適当に整理していきます。
ジョン・レノンが死んだ年、小山内(大泉洋)は同郷の後輩コズエ(柴咲コウ)と結婚。翌年には娘が生まれる。コズエの「夢に娘が出てきて、『わたしの名前は瑠璃にして、瑠璃も玻璃も照らせば光る、の瑠璃よ』」って言ったの」という実にスピリチュアルな理由で瑠璃と名づけられた娘、ときどき妙に大人びたことを言ったり、一人で多摩市の自宅から高田馬場のレコード屋に行って『アンナ・カレーニナ』を見たいと言ったりするので、コズエは「誰かの生まれ変わりじゃないか?」と突飛な思いつきをしている。そんな幸せな日々がある日いきなり暗転する。1998年、高校を卒業した瑠璃(菊池日向子)とコズエの乗った車が自動車事故に巻き込まれ、死亡してしまったのである! 世にもみっともない演技で大泉洋が泣き崩れる大愁嘆場。葬儀のあと、故郷青森に帰ってしまった小山内の元を線香をあげにと見知らぬ男三角(目黒蓮)が訪ねてくる。で、言うにことかいて、
「あの日、瑠璃さんはぼくに会うために車に乗っていたんです……」
そしてはじまるのが1980年の昔話。「あれはジョン・レノンが殺された年のことです……」
(残り 2804文字/全文: 3735文字)
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