【速報】最高裁も全員一致で認めた会場利用 「表現の不自由展かんさい」初日レポート
「表現の不自由展かんさい」(以下、不自由展)が大阪・中央区の大阪府立労働センター「エル・おおさか」で始まった。
展示会をめぐっては、右翼の抗議が相次いだことを理由に、施設側が「施設利用者の安全確保ができない」として利用承認を取り消したが、7月9日に大阪地裁が利用を認める決定を出した。施設側は即時抗告するも、7月15日に大阪高裁はこれを却下。予定通りの開催となった(7月18日までの開催)。
不自由展初日の様子を報告する。
9時 すでに100人近くの行列。大阪府警は「エル・おおさか」を取り囲むように警察車両を並べて警戒。バリケードなどを設置。会場入り口では施設職員が金属探知機でボディーチェックと手荷物検査を実施。
不自由展の開場に先立ち、報道陣を対象とした内覧会が始まる。
「施設職員は非常に協力的。頑張りましょうと言ってくれた。6月25日の使用承認取り消しは何だったのか。おそらくは“上の意向“があったのだろう」と実行委員会のメンバー。
9時30分 実行委員会による記者向けブリーフィング。
「どうしても大阪で開催したかった。使用許可が取り消されたときは頭がクラクラしたが、なんとしてでも表現の自由を守るのだと法的手段に訴えた。どうにか開催にこぎつけることができてほっとしている。今日は晴れ晴れとした気持ちだ」(実行委員会)
9時55分 すでに9階の展示室前に入場者が集まる。定刻より5分早く開場。
「いまからオープンします」と担当者が告げると、入場者が一斉に拍手。
新型コロナ対策として、一度に入場できる人数は50人に制限(50分間で入れ替え)。
10時 「エル・おおさか」前の道路を挟んだ対面側に、開催反対派が徐々に姿を見せる。NO HATE TV取材のために大阪入りした野間易通が早速、駆け寄ってインタビュー。リュックを背負った男性は高校生で「日本第一党に入りたい」とのこと。
ちなみに、その場にいた女性二人組も少年も、野間のことを知らなかった。ネトウヨも新人が増えて、情報が継承されていない模様。
10時10分 「荒たま会」なる幟を掲げた集団が姿を見せる。やはり道路を挟んで街宣開始。
同会の荒巻靖彦氏はマイクを持って「良識ある日本人のみなさん、声をあげましょう」「あいつらは、腐れ外道」「ゴキブリ」。
前門真市議の戸田久和(ひさよし)氏の姿を見つけるや「おい、戸田! 外道!」。
これに対し戸田氏が「チンピラ! お前らが出ていけ!」と言い返す。
11時 展示会場は静穏そのもの。「平和の少女像」のまわりには多くの人が集まる。
「横に座ってもいいですか?」と訊ねる男性に、スタッフが「どうぞ、どうぞ。記念撮影しましょうか?」。
11時10分 日の丸デザインのTシャツを着た男性が整理券配布の行列に並ぶ。マスクにも日の丸。スタッフが「右翼の方?」と訊ねるも、男性は「違います」。おとなしそうな男性で、「展示物を見るだけです」。
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