【無料記事】安田浩一出版情報 『沖縄発記者コラム 沖縄の新聞記者』『団地と移民 課題最先端「空間」の闘い』4月8日発売!
『沖縄発記者コラム 沖縄の新聞記者』(高文研)
琉球新報社編集局 +安田浩一 編著
きっと読者の多くは、コラムの中に記者としての「背骨」を感じると思う。
歪められることも、捻じ曲げられることも拒否する、太くてかたい一本の線。それこそが、沖縄で取材する記者としての「立ち位置」だ。
公平性の呪縛にとらわれ、両論併記で「語ったような気」でいる大方のメディアとは違い、本書に登場する記者たちは、おそれることなく主張する。沖縄への蔑視や差別と闘っている記者だからこそ描けることだって、ある。
正真正銘の「自分ごと」で、沖縄を考える。貫かれた「背骨」に、私は圧倒されるのだ。
【もくじ】
Ⅰ章 沖縄から俯瞰する日本
Ⅱ章 ジェンダー・平等考
Ⅲ章 今につながる沖縄戦
Ⅳ章 沖縄の闇社会を追う
Ⅴ章 変動する国際社会
Ⅵ章 人を見る、人を識る
高文研のウエブショップやお近くの書店で、ぜひ手にお取りください(2022年4月8日発売)。
『団地と移民 課題最先端「空間」の闘い』(角川新書)
安田浩一 著
そこは、外国人、高齢者をネトウヨが襲う「空間」と化していた。
団地は、この国の“未来”である。テロ後のパリ郊外も取材した、地べたからの最前線ルポ!!
団地はこの国の課題最先端「空間」となっていた。
団地。そこは、かつて「夢と希望の地」だった。
しかし、いまは都会の限界集落と化している。高齢者と外国人労働者が居住者の大半を占め、
さらにそこへ“非居住者”のネトウヨはじめ排外主義者が群がる。
排外主義的なナショナリズムに世代間の軋轢、都市のスラム化、そして外国人居住者との共存共栄……。
厳しい現実に負けずに、“一緒に生き続けること”を実践している各団地の取り組みを、
私たちは“日本の未来”に出来るのか?
外国人実習生や排外主義者の問題を追い続ける著者が、
日本各地に加えてテロ直後のパリ郊外も取材し、日本に問う。
【もくじ】
まえがき――団地は「世界」そのものだった
団地第一号/「給水塔がなくなってから団地は変わってしまったんだ」/四二年ぶりに訪ねた、育った団地etc.
第一章 都会の限界集落――孤独死と闘う
「常磐」から「常盤」へ/老いの苦悩/団地はいまや限界集落/孤独死に国籍は関係ない etc.
第二章 コンクリートの箱――興亡をたどる
“団地妻”の時代/「金子田んぼ」/居場所/監督の最期は団地そのものだった etc.
第三章 排外主義の最前線――ヘイトへ抵抗する
排外運動の発火点/「人種間というよりは、世代間のギャップなんですよ」/文化交流を防災から始めた/「違いは壁でも境界でもない」/ヘイトスピーチを昇華する/意味もなく使われた団地の外観/「共生」も「環境」も守る etc.
第四章 パリ、移民たちの郊外――レッテルを塗りつぶす
団地は差別と偏見の触覚だ/ブランメニル団地/パリの“もうひとつの顔”/「見ればわかるでしょ。人が大勢住んでいるだけ」/統合に漏れた人々が追いやられる/アソシアシオンが生きている意味をつくる/難民に対する嫌がらせ/「団地に足りないのは何だと思う?」/スティグマ/九〇を超える国籍の人が住む団地/「サッカーチームと団地は違う」/だれもが共通する「被害」、差別/チャイナ団地/そこは歴史も繁栄も矛盾も含んでいた etc.
第五章 残留孤児の街――歴史の中に立つ
原爆スラム/地べたから団地を見あげる/「絶対に一色に染まることはない」/残留孤児/基町アパートは「孤児の街」だった/日本人の心の中には紙一枚の壁がある/平和の軸線 etc.
第六章 「日本人」の境界――差別と分断に屈しない
きっかけはほとんど“ごみ問題”/日系人は合法的労働者供給源だった/保見団地抗争/ガイジンは雇用の調整弁にされた/「日本人、私たちと話したがらないでしょ?」/“住民”として受け入れる etc.
あとがき
新書版あとがき
参考文献一覧
(本書は2019年3月に刊行した単行本を加筆修正したものです)
カドカワストアやお近くの書店で、ぜひ手にお取りください(2022年4月8日発売)。
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